那須川戦で味をしめた「メイウェザー」 ご指名の次期対戦相手の名前

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 実働わずか2分19秒で900万ドル(約10億円)を手にしたのだから、味をしめるのも無理はない。昨年末の那須川天心(20)との一戦で、紅白以上に話題を集めたフロイド・メイウェザー(42)。目下、交渉中という新たな対戦相手とは――。

 50戦50勝の戦績を誇り、無敗のまま5階級制覇という偉業を成し遂げた不世出のボクサーは、先月9日、再び日本の地を踏んだ。

 メイウェザーの日本での興行に携わる総代理店「TMT JAPAN」関係者はこう明かす。

「メイウェザーは日本の治安の良さや、サービスの質の高さをリスペクトしています。刺身などの日本食は苦手なようですが、叙々苑の焼肉が大好物。来日するたびに訪れていますね。今回も足を運びましたが、他の肉には目もくれず、カルビばかりを注文していました。ちなみに酒は一滴も飲みません」

 とはいえ、そこは「マネー(金の亡者)」の異名をとるメイウェザー。来日の真の目的は高級焼肉などではなく、ジャパン「マネー」を荒稼ぎする興行の打ち合わせにあった。

 それでは、那須川に続いてメイウェザーと拳を交えるのは一体誰なのか。

「現在、水面下でいくつかの交渉を続けています。そのうちのひとつが村田諒太選手とのボクシングルールでのエキシビションマッチ。年末の開催を視野に、JBCなどとの話し合いも進めているところです。実現すればフジテレビで放映して、ファイトマネーも那須川戦の2倍ほどに設定することも考えています」(同)

パッキャオとも

 昨年10月の防衛戦で完敗を喫した村田は、今夏にも王座を奪われたロブ・ブラントとの再戦が噂される。現役ボクサーゆえ、エキシビションマッチに出場するためのハードルは高い。

 ただ、スポーツ紙のボクシング担当記者は、

「パンチ力とスタミナは、ミドル級の現役世界ランカーである村田が上回る。メイウェザーは技術とスピードで勝るもののミドル級で戦ったことはない。興行としては非常に魅力的です」

 と期待を滲ませる。また、「人気のある世界チャンピオンでも年収は1億円程度」(同)という日本で、「20億円」は破格のファイトマネーだ。メイウェザー側は村田に加えて、

「因縁のライバルであるマニー・パッキャオとのエキシビションマッチも検討中です」(先の関係者)

 さらに、「メイウェザープロデュース」と銘打ったイベントも計画しており、

「具体的にはK-1王者の武尊(たける)対那須川戦と、亀田興毅対那須川戦を手掛けたい。実現すれば各選手に1億円のファイトマネーを用意するつもりです。メイウェザーは日本の格闘家が正当な報酬を手にすることを願っています」(同)

 日本チャンピオンのほぼ全員がアルバイトで生計を立てているのがボクシング界の現状。ミスター「マネー」の錬金術に学ぶところは少なくないのかも。

週刊新潮 2019年4月25日号掲載

ワイド特集「舞台裏の狂言回し」より

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