石原さとみを差しおいてTBSドラマ「本気枠」に抜擢された黒木華

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米倉涼子を食った

 なんと、黒木華(29)である。先の関係者曰く、

「まだ発表されていませんが、『凪のお暇(いとま)』。累計200万部を超える大ヒット漫画のドラマ化となります」

 彼女の起用にはもちろんそれなりの理由があって、

「2016年春の火曜枠、『重版出来(しゅったい)!』で主演しています。平均視聴率こそ8%台だったものの、その1年前の『天皇の料理番』での好演とあわせて高評価でした。日テレの『獣になれない私たち』で嫌な女役を熱演し、テレ朝の松本清張作品『疑惑』の妖艶な演技は主演の米倉涼子を完全に食っていましたしね」

 そんな彼女について、

「『はな』ではなく『はる』。この変わった読み方も彼女の活躍とともに浸透してきたのではないでしょうか」

 と語るのは、映画評論家の北川れい子さん。

「ベルリン国際映画祭で銀熊賞を獲った山田洋次監督の『小さいおうち』では、いかにも昭和の女中という感じが出ていて素晴らしかったと思います。“しっかりした女優が出てきた”と強く印象に残りました」

「凪のお暇」についても、

「彼女なら大丈夫。回を重ねるごとに、観る人が主人公と一緒に成長できるような作品になるでしょう」

 と、早くも太鼓判を押す。しかし、彼女が通った追手門学院高校で演劇部顧問を務めていた阪本龍夫さんは、

「マ、元気でやってくれさえすればいいですよ。こないだ、米倉さんと共演した『疑惑』を観ました。演技はうまいけど、米倉さんに比べると華がないね」

 勝負ドラマに必要なのは、華(はな)か、華(はる)か。

週刊新潮 2019年4月25日号掲載

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