「シャネル爆買い」理事長夫人の私的流用で日本屈指のセレブ病院が破綻危機
「セレブ病院」破綻は「理事長夫人」の過ぎたるシャネル(2/2)
日本屈指の心臓専門病院である東京ハートセンター(東京・品川区)が、現在、経営状態の悪化に見舞われている。事情を知る従業員によれば、その原因は、遠藤真弘理事長の妻で常務理事の容子夫人(62)の乱脈経営にあるという。
その事実が発覚したのは、東京ハートセンターが3年前に買収した「さいたま記念病院」の財務内容調査がきっかけだった。小学館の子会社も出資したこの病院を舞台に、容子夫人には5億円近い金額を私的流用した疑いが持ち上がっている。
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別の病院関係者によれば、
「小学館の子会社出身の理事らは、わざわざ容子さんが別口座を開いた銀行まで出向き、資金の流れを洗い出しました。すると、例えば、2017年6月30日にはフランスの高級ブランドのシャネルに、遠藤容子名義で2600万円が振り込まれていることがわかった。容子夫人は証拠を残さないために、一旦、口座から現金で引き出し、それからシャネルの口座に入金していたのです」
容子夫人が大のシャネル好きだということは、病院内で知らない者はいないほどである。
「彼女は小柄でぽっちゃりした感じなのですが、ほぼ毎日、その体型に合わせたシャネルのオーダーメイドのスーツを着て、夫である理事長と病院に出勤してきます。理事長とは、再婚同士だと聞いたことがある。2人の間には慶応大学の医学部に通う一人息子がいます。夫婦共々、車はBMW。でも、夫人の方が大型のBMWに乗っています」(同)
しかし、容子夫人は「女帝然」とした雰囲気を持っているわけではないという。
「元CAだからか、言葉遣いは丁寧だし、普段はとても穏やか。でも、以前、病院に深夜、“遠藤常務は嘘つき。お金を返せ”という電話がかかってきたことがありました。人当りは良くて、普段は穏やかですけど、昔からトラブルが絶えなかったのかもしれません」(同)
彼女がつくった別口座からは、シャネル以外にもカルティエやクロエなどの高級ブランドのジュエリーを扱う「リシュモンジャパン」に約1500万円が支払われていた。
「それだけではありません。私的な海外旅行の費用と見られる旅行代理店への支払いも見つかりました。容子夫人はシャネルの常客で、毎年、パリで開かれる新作発表会に招待されていた。ですから、それは、彼女が取り巻きを引き連れてパリ訪問をした際の代金ではないかと。また、不動産業者へも毎月270万円が支出されていました。その振り込みは、理事長夫妻が暮らす邸宅の家賃だと推測されています」(同)
そのほか、容子夫人自身の個人口座にも約2400万円が振り込まれていたのである。
「また、約2億3700万円は、東京ハートセンターが振り込み先になっていました。遠藤夫妻が経営する別々の医療法人間で資金を移動させたのは、正当な理由がなければ利益相反行為を疑われることになる。一方で、利益調整を行ったとも受け取れ、そうなれば税逃れの疑いも出てくるわけです。さいたまの方は、経営陣に小学館の子会社からのメンバーが加わっていたために、乱脈経営の実態が掴めました。でも、東京ハートセンターは遠藤夫妻が経営権を握っているので、真相は藪の中なのです」(同)
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