JOCを追われる竹田恒和会長が手がける「サイドビジネス」の実態

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 ゴーン逮捕の仕返しかどうかはさておいて、フランス司法当局の捜査対象になっている竹田恒和氏(71)が、ついにJOC会長を退任することになった。

 後任には柔道の山下泰裕氏の名前が挙がっているが、18年間会長を務めてきた竹田氏は月額で最大約200万円の「会長報酬」を失うことになる。他には馬術連盟などの役職が残っているが、もちろん、それでは心もとないに違いない。

「いえ、竹田さんはJOCの会長をしながらサイドビジネスも手掛けているのです」

 とは旅行業界の幹部だ。それは「せとうちLTKトラベル」という会社である。竹田氏は同社の代表取締役会長で、現在の妻は同社の元社員だという。

 どんな会社なのか。

「同社は尾道のマリーナを拠点にして瀬戸内海クルーズの企画を行っています。しかし、そんじょそこらのクルーズではなくて、1泊2日で何と約20万円から。乗る船は『ガンツウ』という高級和風客船で、食事がついてマッサージなども受けられ、至れり尽くせりです」(同)

 JOCの会長が、そんな高級なビジネスに関わっていたとは意外だが、もちろんスポンサーがいる。

「造船・海運業界大手の一社『常石グループ』です。非上場ながら売り上げ約2千億円の規模を誇っている。ガンツウは常石グループの関連会社が所有し、竹田氏の『せとうちLTKトラベル』も常石グループの関連会社です。竹田氏も、辞めてしばらくはこの会社を根城にして活動すると見られています」(同)

 そこで、JOC退任後の暮らしを聞くべく「せとうちLTKトラベル」に連絡を入れてみたが、返事はなし。スポンサーの常石グループも、

「公開しておりませんので回答を控えさせていただきます」

 というメールが戻ってくるだけである。裏金疑惑はもちろん、自分のビジネスについてもきちんと答えるつもりはないらしい。

週刊新潮 2019年4月18日号掲載

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