印税収入2億円、74歳「官能小説家」にバブルな生活を止めさせた根本的な原因

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取材・文/段勲(ジャーナリスト)

 官能小説家の漆原竜蔵さん(74=仮名)は、3月末、久しぶりに東京・千代田区内の定宿にしているホテルに宿泊。ホテルから近い千鳥ヶ淵を散歩した。夕方、ライトアップされた7分咲きの桜を見上げながら、

「私が官能小説家としてデビューしたのは二十数年前、ちょうど、桜が咲き始めたこんな季節でしたね」

 と、回想する。

 出版社に勤務していた漆原さんは、定年を数年残し、1000万円を超える年収を捨てて円満退社した。転職を望んだわけではない。...

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