「令和」改元めぐるマネー事情 過熱する商戦、“ドメイン”“歓楽街”“駆け込み婚”
ドメイン争奪戦に便乗サービス
いかに新しい時代を迎えようとも、人間の欲深さが鎮まるわけではない。それどころかむしろ、こうした“節目”には顕在化すると言ってもよい。
「ネット上では、新元号が発表された直後から『令和.com』『令和.co.jp』といったドメインの争奪戦が始まりました」
とは、さるITジャーナリストで、
「その取得したドメインを、オークションサイトで1千万円もの値をつけて売り出す者まで現れたのです」
このほか、新聞各紙の号外や令和とプリントされたTシャツ、キーホルダーなどの「令和グッズ」が次々出品される事態に。商魂ここに極まれりである。
むろん、こうした便乗商法は欲望のはけ口である歓楽街にも波及していて、例えば東京・池袋にあるSMクラブの店長は、
「新元号イベントと銘打って、店のホームページで『20分の無料延長と5千円分のオプションを無料にする』と告知したら、3分後から来店予約の電話がひっきりなしに掛かってくるようになりました」
そう嬉しい悲鳴を上げるし、鶯谷の派遣型風俗店の代表も、
「元号を見事的中させた人には90分コースを無料でプレゼントする予定でしたが、残念ながら当選者はゼロ。でも令和ですから、今後は“0(れい)のつく日は千円引き”なんて企画を考えています」
と、転んでもただでは起きない。この熱気、しばらくは冷めそうにない。
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