「ポツンと一軒家」が「イッテQ」に連勝! それでも業界からは早くも不安の声

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「ポツンと一軒家」(テレビ朝日系)の勢いが止まらない。4月7日の放送では、過去最高の17.6%(ビデオリサーチ調べ:関東地区、以下同じ)を叩き出したのだ。ただし、この日の「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)は「ザ!鉄腕!DASH!!」(同前)などとの特番となり、NHK大河「いだてん~東京オリムピック噺」も選挙報道に変わって比較はできない。

「ポツン」が2月24日の放送で、王者「イッテQ」に視聴率わずか0.1ポイント差ながら勝利したことは、デイリー新潮でもお伝えした。翌週(3月3日)は王者「イッテQ」が意地を見せたが、3月24日、31日と「ポツン」が2連勝を続けているのだ。さらにいよいよ王者の座を奪う時期が来たのだろうか。

 だが、業界関係者は「ポツン」の番組作りの勢いは衰えつつあると指摘する――。

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 日曜夜8時枠といえば、数年前から「イッテQ」の一人勝ち状態だった。だが、今年に入ってからは「ポツン」が躍進。最近では視聴率で王者を抜くことが、もはや珍しくなくなった。事実、2月24日に0.1ポイント差で勝利してからは、3月10日、24日、31日の放送で勝利している。僅差での勝利が多いが、31日の放送では0.4ポイントの差をつけている。

「確かに今年の2月以降、『イッテQ』の視聴率は20%を超えたことはありません。しかし、昨年報じられた祭り企画のヤラセ問題の影響は、あまりないと言っていいでしょう。『ポツン』に破れることはあっても、『イッテQ』も15%以上の数字を取っていますからね」(他局プロデューサー)

 たしかに王者は、今も高視聴率を続けている。ならば、それをも上回る視聴者を獲得している「ポツン」のほうが、真の王者とは言えないのだろうか。

「『ポツン』もいい数字を取っているのですが、『イッテQ』と競るようになってきたのは2月以降のこと。これはNHK大河『いだてん』の視聴率が1桁に落ちてからだと考えられます。つまり、大河ファンが『ポツン』に流れたのが大きいのではないでしょうか」(同)

「イッテQ」と「ポツン」、そして「いだてん」の視聴率の推移を見てみよう。まずは今年初めから2月中旬にかけて。

 そして、「ポツン」が「イッテQ」に勝利した2月24日以降だ。

 本当に「いだてん」の視聴者が「ポツン」に流れたのか、両番組の視聴率を足してみると、2月24日以降は25.3~25.7%に収まり、実に安定している。ちなみに、「イッテQ」と「いだてん」の視聴率を足してみると、24.9~28.5%とばらつきが出てしまう。

「ポツン」と「いだてん」の視聴者層が似通っているという仮説は説得力がありそうだ。

「実際、『ポツン』の視聴者の大半が65歳以上だったという調査結果は出ていますからね。現在、16%以上の視聴率を取って安定しているのは、企画の面白さはもちろんですが、視聴習慣がついた証しだと思います。一方で『イッテQ』も16%を下回ることはありません。こちらの視聴者層は老若男女、幅広く楽しまれています」(同)

 なぜ、こんなに視聴者層が違うのか。

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