サイン盗みに蓋した「高野連」の粉飾体質 トラブル続き、“もはや球児虐待”の指摘も

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もはや球児虐待

 高野連の八田英二会長は、昨夏の甲子園大会の講評でこう述べている。

〈秋田大会から一人でマウンドを守る吉田(輝星)投手を他の選手がもり立てる金足農は、目標に向かって全員が一丸となる高校野球のお手本でした〉

 吉田投手が甲子園で投じた球数は6試合で881球。日ハムの先輩・斎藤佑樹の948球に次ぐ「ワースト2位」の記録で、秋田県予選の投球数まで合わせれば実に1517球に達する。

 ここ数年、アメリカメディアが“日本の高校野球はクレイジー”と非難するのも頷ける話である。にもかかわらず、高野連のトップは、投手生命を脅かす過酷な連投を「高校野球のお手本」と称えるのだ。

「アメリカではかなり以前から、投手の球数制限や休養を義務づける“ピッチスマート”というガイドラインを取り入れています。高野連はこうした世界の事情を知らず、大会の盛り上がりにしか目を向けない。1試合に200球投げることを“熱投”という美談で覆い隠す風潮にも首を傾げざるを得ません」(氏原氏)

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