忖度発言で辞任「塚田一郎」前国交副大臣 実母に“1億円借金”踏み倒しトラブル
安倍首相や麻生副総理が言えないから、私が忖度しました――。4月1日にこう発言し、その4日後に国交副大臣の座からすべり落ちた、塚田一郎参議院議員(55)。本人はこれを撤回し謝罪したが、その気持ちを“忖度”し“謝罪”しなければいけない相手は、他にいる。実母の借金トラブルに、被害者の声が続々と……。
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「実の母親がしたことなんだから、一郎さんが債権者を集めて“大変申しわけなかった”と謝罪する場面があってもいいのに、まったくないんだ」
と憤るのは、都内で不動産融資業を営む男性(75)だ。塚田議員の母・Tさん(88)と15年ほど前に知り合ったというこの男性は、たびたび頼まれて金を貸したといい、その額は計300万円ほど。また、やはり1000万円ほど貸したという新潟県長岡市の会社経営者の女性(78)も、
「お金を出してくれそうな人が見つかれば、だれかれ構わず声をかけ、騙し取られた人は100人ではきかないと思います。2000年、彼女を自己破産させて借金を整理させた一郎は、母親が抱える深刻な問題に気づいていたはずです」
このように、複数の“被害者”が取材に応じ、その額は計1億円にも上ると口々に証言する。
塚田議員の父・十一郎氏は、郵政大臣、新潟県知事も務めた政治家だった。バーやクラブを経営していたTさんとの間に一郎議員をもうけたが、当時、十一郎氏は妻子ある身。後に先妻が他界したことで、晴れてTさんは正妻となった経緯がある。その後、十一郎氏の落選を機に、夫妻は借金地獄に陥る。Tさんが“借金稼業”に精を出すようになったきっかけにはこうした事情があるとみられる。
母親の金銭トラブルではあるが、塚田議員にとっても決してひと事ではない。
「一郎が07年、参院議員に当選して以降、Tは借金するとき、必ず一郎の名前を利用していました。“なにかあったときは、国会議員をやっている息子の一郎が支払います”が決まり文句。夫の十一郎さんの存命中は夫の名前を使っていました」(先の会社経営者の女性)
実際“万一返済が実行できない場合には、息子が責任を負います”といった主旨の借用証も残されており、また塚田議員の実印が押された連帯保証申込書のコピーも、信用を得るための“道具”となっていた。が、塚田議員はこうした約束を実行するどころか、実母を閉じ込め“口をふさぐ”手段に出たという。
「議員会館の一郎の部屋にまで債権者が押しかけるようになると、一郎はTを新潟に閉じ込めたんです。このとき一郎の妻は、Tが出歩けないようにと丸坊主にしています」(同)
そして4年ほど前から、Tさんは埼玉県の老人ホームに入所中。取材に赴くも、家族以外の面会は不可能と断られたから、塚田議員の“幽閉作戦”は成功しているといえよう。そして塚田事務所も「回答は差し控えます」と言うのみだ。
4月11日発売の週刊新潮で詳しく報じる。