漫画『コブラ』作者の“一夫多妻”在宅ケア生活 元アシが告発する“セクハラ”“奴隷扱い”
左腕に「サイコガン」を埋め込んだ一匹狼の海賊が、宇宙をまたにかけ大暴れ――。寺沢武一氏(64)が1977年に発表した漫画『コブラ』は、現在、英仏はじめ各国語に翻訳され、全世界での発行部数5000万部を超える作である。そんな寺沢氏に“介護”と“性”をめぐるトラブルが起きていた。
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巨匠の名に恥じないヒット作を手がけてきた寺沢氏に、悪性脳腫瘍が見つかったのは98年のことだった。漫画を描く右手は動くものの、3回の手術の後遺症によって左半身が麻痺し、いまは要介護4の車椅子生活を余儀なくされている。
「奥様は別居され、先生は一人暮らしでした。日中はヘルパーさんやお手伝いさんが世話してくれても、夜は一人なのです」
と語るのは、昨春から寺沢氏のアシスタントを務めたアラフォーの漫画家、葵正美さん(仮名)だ。寺沢氏と知り合ったのは、一昨年の9月にSNSを通じてのことだった。特養老人ホームでのアルバイト経験がある彼女が寺沢氏の世話をしたことがきっかけで、「先生は感激して、“うちのアシスタントになってください”と懇願してきたのです」(葵さん)。
そうして始まった住み込みのアシスタント生活だったが、寺沢氏の漫画制作は一向に進まない。身体が不自由なこと以上に“愛人のイッちゃん(仮名)”が仕事の邪魔をするのだ、と葵さんはいう。
「イッちゃんが来るときは、私は先生に“着替える”“ちんちん拭いて”などと必ず命じられ、しばらく別室に待機し、事後処理もさせられるようになりました。“ここを拭いて”と……」
さらに寺沢氏の欲望の矛先は愛人に留まらず、葵さんにも向けられた。陰部を洗うときには卑猥な言葉を投げつけられ、体をまさぐられ……。こうした要求を拒むと、
「“愛していないのになんでいるの?”“なんで触らせないの?”と聞かれたので、“私は漫画のお手伝いに来たんです”と強く言いました」
葵さん側にも非がないわけではない。先述のイッちゃんとは別の、世話を手伝う元愛人と共に、酔った勢いで寺沢氏への不満を動画投稿サイトでぶちまけたりして、怒りを買っているのだ。とはいえ、これまでに寺沢氏は“帰れ”と葵さんを追い出したかと思えば、“戻ってきて”と呼び出すことを繰り返している。この3月にもお誘いがあったばかりだという。
アシスタントとして呼ばれたのに、奴隷のような扱いだった――と憤る葵さんだが、一方、寺沢氏ご本人の証言とは食い違う点も。たとえば、
「葵さんとは肉体関係もあった。僕の家の風呂に勝手に入って下着姿で歩き回るような人だから、セクハラというほど嫌がっていたとは思いませんでした」(寺沢氏)
不世出の作品を生み出した漫画家を通して見える、人間の逃れがたい“性”。4月4日発売の週刊新潮で詳しく報じる。