「めざましテレビ」25周年 唯一、初回放送から出演の「軽部アナ」インタビュー

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 この4月でめでたく放送開始25周年を迎えた、早朝の情報番組「めざましテレビ」(フジテレビ系)。現在、同時間帯では視聴率トップを走る、もはや定番番組だ。

 その中で唯一、放送スタート時から出演を続けているのが、蝶ネクタイの軽部真一アナ(56)である。毎朝の4時台から働く四半世紀とは一体どういうものなのか、伺った。

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 朝9時半、「めざまし」の生放送を終えた軽部アナを訪ねてフジテレビへ。目の前に現れた軽部アナ、やっぱり蝶ネクタイである。

軽部:え? ああこれ、新潮さんが来るというので外さずにいたんですよ。普段は放送が終わった途端、スタジオの中で蝶ネクタイを外してシャツのボタンまで開けちゃうから、入社間もない若いスタッフは「軽部がやさぐれてる」と思っちゃうみたい。僕にとって、蝶ネクタイは仕事のonとoffの切り替えスイッチみたいなものなんです。

――いつごろから蝶ネクタイに?

軽部:「めざまし」が始まってからです。番組ではエンタメを担当していますが、それまで芸能関係を語った経験がなかったので、それっぽいカラーを出したいと思ったんです。それに、日テレさんの「ズームイン!!朝!」はじめ、強豪がひしめく中、少しでも私の顔を覚えてもらいたいという思いもありました。

――当時は「ズームイン!!朝!」が断トツの人気だった。

軽部:「ズームイン」は15~16%の視聴率を取っていましたから。テレ朝さんは「やじうまワイド」をやっていました。フジはといえば、早朝の番組は2年とか、半年で目まぐるしく変わっていました。まさか、その新番組にいくなんて思いもしませんでした。僕は85年の入社で、それまでの9年間は朝8時半からの「おはよう!ナイスデイ」(註・「情報プレゼンター とくダネ!」の前番組)を担当して、これ以上朝の早い番組は無理だと思っていたくらいでした。「ナイスデイ」では、僕は事件事故を扱う硬派な社会派だったんですよ。ですから、まずは見た目を変える必要があると思いました。それに僕は、イケメンアナでもないし、フジでも最も地味なアナウンサーでしたからね。

――いやいや、好きな男性アナウンサーでは必ず10位以内に入っている業界を代表する人気アナである。

軽部:それは「めざまし」のお陰ですよ。見た目を変えるために参考にしたのは、CNNのトーク番組「ラリー・キング・ライブ」の番組ホストであるラリー・キング氏です。彼はサスペンダーに普通のネクタイという出で立ちで、それを真似たんです。実際、番組スタート時の広報PRには“日本のラリー・キングを目指す!”とあったはずです。94年4月1日に番組がスタートして、当初はサスペンダーと蝶ネクタイでしたが、秋を迎える頃にはサスペンダーをやめてベストに、冬はジャケットを着込んで、翌春にはジャケットに蝶ネクタイという今のスタイルが完成しました。それが25年も続いたので蝶ネクタイの軽部が定着したんです。

――蝶ネクタイは自前なのだろうか?

軽部:いやいや、一応80本ぐらい持ってはいますけど、とても足りません。衣装はスタイリストにお願いしています。最初の頃は大変だったようです。蝶ネクタイというと、タキシードに合わせるような光沢のあるものしかなかったので。最近は芸能人の方や女の子にも蝶ネクタイをする方が増えましたけど……。

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