「ピエール瀧」は業界人から絶大な人気、実は少ないドラマ出演とギャラの関係

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ピエール瀧は“名優”なのか?

 プロデューサーなど出演を依頼する立場の人間として、企画や脚本に絶対の自信があれば、瀧容疑者と堂々と対峙できる。だが、そんな好条件ばかりなら苦労はしない。出演依頼の内容に自信がなければ、高額のギャラを提示するのが最も手っ取り早い。

「こうした状況が続き、結果的に瀧容疑者は、映画の出演が増えていきました。多分、オファーの件数はテレビドラマのほうが圧倒的に多いはずです。しかしドラマは、映画のギャラに比べればかなり安いですからね」(同・民放キー局関係者)

 もちろん、映画といってもピンキリだ。だが、大手の配給会社が手がける作品となると、かなり潤沢な資金がある。

「テレビは1回放送すると、基本は終わりです。それに対して映画は、一定期間の上映が前提です。ネット配信などの2次使用も民放キー局は力を入れていますが、DVDにBlu-ray、衛星放送に地上波という様々な販路を持つ映画会社に敵うはずもありません。一説によると、メジャーな映画会社が手がける大作では、テレビドラマの10倍のギャラが支払われると言います。それが映画をメインに活躍する俳優が存在する理由です」(同・民放キー局関係者)

 ウィキペディアで「ピエール瀧」を検索すると、過去の実績としてテレビドラマは20本が列挙されているのに対し、公開された映画は53本が紹介されている。確かに大作は目立つが、予算が厳しそうな作品も目につく。このあたりは、純粋な企画内容で出演を決めたのかもしれない。

 ゲスト出演ではなく、しっかりとレギュラーで出演しているテレビドラマと映画を、最新作から5本ピックアップして並べてみると、面白い傾向に気づく。表にまとめてみたのでご覧いただきたい。

 実はテレビドラマでは、極めて「NHK率」が高いことに気づく。そして作品としての評価は高かった「64(ロクヨン)」だけが1ケタ台と視聴率は惨敗だったが、他の4作品は人気が高かったことも分かる。“選球眼”が抜群なのだ。

 映画は、やはり予想通り、大作が目立つ。予算を潤沢に持っているため――18年の「サニー/32」を除き――興行収入も高いという作品ばかりだ。

 また、テレビの表は13年から19年にかけて5作品にしか出演していない。1年に1作品には出演していないことが分かる。ところが映画の場合は、たった2年間で5作品に出演している。確かに映画偏重のシフトを組んでいたようだ。

「ただ本音を言えば、瀧さんがそれほど魅力的な役者さんだったとは思えません。ミュージシャンとしての活躍や独特の風貌で過大評価されていたのではないでしょうか。今回の逮捕劇で関係者が冷静になり、俳優としての本当の実力に気づいてしまうと、たとえ俳優に復帰しても、この先は厳しいと思いますね」(同・民放キー局関係者)

 コカイン代に不自由しない“セレブ生活”は、完全に終焉を迎えたようだ。

週刊新潮WEB取材班

2019年3月30日掲載

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