「チコちゃん」のプロデューサーがフジテレビから独立を決断、業界に激震

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フジテレビがコメントを発表

 ヒット作を作れば作るほど、やはり出世していく。番組制作の現場からは離れざるを得ない。番組を統括したり、フジテレビの経営全体を見る立場になっていく。

「有能な会社員としては当然の出世コースとはいえ、小松さんは番組制作の現場に思い入れがあったようです。共同テレビへ出向したのには、『現場に残りたい』という想いもあったでしょう。ただ、そうなると、ライバルのキー局で仕事をすることが可能になってしまいます。小松さんが共同テレビに所属し、さっそくNHKで『チコちゃん』の大ヒットを飛ばすと、『敵を利する、フジテレビ最大の人事ミス』と業界で評判になってしまいました」(同・テレビ担当記者)

 小松氏は、なぜフジテレビを辞めるのだろうか。まずはフジに退職説の真偽を確かめると「事実です」との回答があり、小松氏のコメントをメールで送付してくれた。全文をご紹介しよう。

《この3月31日をもちまして、長らくお世話になったフジテレビを退職することになりました。制作者として今後も現場で働いて行くと決め、わがままを申し上げお許し頂いた次第です。

現在、継続的に長いお付き合いを目指しながら向き合って下さる皆様に、出向者として不安定な立場で向き合わせて頂いている不実が常に念頭にありました。

一方長きに渡り、私を育て大切にしてくれたフジテレビへの思いもございました。そもそも、共同テレビへの出向も私の我が儘を会社が許してくれた結果です。

結果、少しでも私が人の役に立つのは面白いと思うことを考え、世に提案することだけであると思い至り、この運びとなりました。

辞める人間が申し上げますが、
フジテレビはハッピーであること、そこに愛があるのか?ということを本当に大切にする会社です。何度そうではないものが、「フジテレビ的ではない」と拒絶されるところを見たことか。

心がささくれがちな時代の気分に、それが合っているかどうかはわかりません。しかし、ハッピーを目指さないこと、愛情より合理性を取る賢しさを私は決して正しいと思いません。

そんな会社の愛情を常に感じながら私は29年働くことができました。この幸運には感謝しかございません。

2019年3月29日 小松純也》(編集部註:一部、改行や文字の配置などを変えた)

 このコメントを見て、前出のテレビ担当記者が言う。

「フジテレビの、一部の幹部社員と不仲説が流れていたのは事実です。コメントの行間から『フジの悪口を書かれるのは困る』と気にしておられるのが伝わってきます。今後も様々な観測や解説が流布するでしょうが、円満退社ということなのではないでしょうか」

 もちろん「チコちゃん」は今まで通り、プロデューサーとして辣腕を振るうことになる。そして、それだけでは終わらないかもしれない。

「あれだけの才能を持つテレビマンが、理論上はテレビ業界に限らず、映画やネットメディア、CMなど、ありとあらゆる業界で仕事ができるようになったわけです。テレビ界全体としても、小松さんが自由に大暴れするメリットの方が大きいはずです」(同)

週刊新潮WEB取材班

2019年3月29日掲載

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