「チコちゃん」のプロデューサーがフジテレビから独立を決断、業界に激震

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京大生の頃から放送作家

 あの小松純也氏(52)が勤務先を退社すると聞いても、大半の人は「?」だろう。しかし、小松氏とは「チコちゃんに叱られる!」(NHK総合・金曜19:57〜20:42)のプロデューサーだと説明すれば、一転して多くの方々が驚かれるかもしれない。

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 小松氏が3月31日をもって、フジテレビを退社することが、デイリー新潮の取材で分かった。例えばウィキペディアで「小松純也」を検索してみると、以下のような肩書が列挙されている。

《日本のテレビプロデューサー、演出家、劇作家。共同テレビジョン第2制作部長・プロデューサー。元フジテレビジョン編成制作局バラエティー制作センター部長。共同テレビへは出向であり、フジテレビ社員(人事局付局長待遇)である》

 フジテレビの社員でありながら、制作会社の共同テレビジョンに出向。自身が企画した「チコちゃんに叱られる!」のプロデューサーとしてNHKで制作していたが、今後はフジを退社することでフリーのプロデューサーになるというわけだ。

 その小松氏だが、もともとテレビ業界では希代のヒットメーカーとして名は轟いていた。テレビ担当記者が解説する。

「京都大学の文学部に在学中、辰巳琢郎さん(60)が関わったことでも知られる、劇団『そとばこまち』に参加します。当時の座長は生瀬勝久さん(58)で、山西惇さん(56)も中心メンバーでした。その頃から劇団の脚本を書くだけでなく、プロの放送作家としても活躍。京大を卒業するとフジテレビに入社、一貫してバラエティ畑を歩み、『笑っていいとも』、『ダウンタウンのごっつええ感じ』、『笑う犬』、『SMAP × SMAP』など、錚々たる人気番組で演出などを担当してきました」

 過去の新聞記事から、小松氏の活躍を伝えたものを、少しご紹介しよう。まずは92年の読売新聞「小劇場劇団『そとばこまち』が公演 東京で10年ぶり」だ。

《関西の小劇場劇団そとばこまちが、十年ぶりの東京公演を企画し、二十七日から三月二日まで、下北沢の本多劇場で「冬の絵空」(作=小松純也、演出=山西惇)を上演する。京都大の学内サークルとして十六年前に旗揚げし、辰巳琢郎や上海太郎らが活躍、現在は大阪で五千人を動員する劇団に成長している。
 上演作は「大石内蔵助は討ち入りをしたくなかった男」の視点から、「忠臣蔵」の世界に新たな解釈を試み、これにロックバンドの演奏を加えたスペクタクル劇。出演は、生瀬勝久、北川肇、内田あんこ、藤原考一、日詰千栄ら》

 次は「しんぶん赤旗」だ。00年「“夜明け”を前に聞きたい夜話を/フジ系『平成日本のよふけ』」という記事を掲載している。笑福亭鶴瓶(67)と香取慎吾(42)が司会を務めた人気トーク番組に、志位和夫委員長(64)が出演したのだ。ちなみに放送当時、志位委員長の肩書は「書記局長」だった。

《小松純也ディレクターは「こわもてのゲストでも、時折見せるかわいらしさは鶴瓶さんがいるからこそです。慎吾君は現代っ子の代表。知識欲がおう盛で、自身も番組を楽しんでくれているようです。彼がいろんなことを吸収していく姿はそのままドキュメンタリーとなっていると思います」といっています》

 この「平成日本のよふけ」では「2歳の謎の天才児」という「赤さん」が進行役を務めていた。ご記憶の方は、チコちゃんとの関連性に気づかれるかもしれない。

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