「大塚家具」監査法人と大株主に見限られ荒れる予感しかない株主総会

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 中国系企業との業務提携を発表したものの、迷走を続ける大塚家具がまたやった。3月31日の株主総会開催に向けて株主へ招集通知を配布したのだが、そこには驚くべきことが書かれていたのである。

 その招集通知には決議事項として、七つの議案が記されていた。

「なかでも、最後の7号議案にはビックリしました」

 と、語るのはある株主だ。

「その議案は“会計監査人選任の件”。これまで長らく監査を務めていた大手のEY新日本監査法人が退任して、耳慣れない監査法人に変更するというのです」

 上場企業にとって、監査法人はなくてはならない存在。それは監査証明なくして、上場を維持できないと法律で定められているからだ。経済誌デスクによれば、

「大塚家具は変更理由を任期満了のためと記しています。ですが、実はEY新日本が契約更新を差し控えたいと申し出ていた。EY新日本側が退任したのは、監査の負担量に報酬が見合わなかっただけでなく、大塚の今後について何かしらの疑念が生じたからではないでしょうか」

 後釜に座るのは、開花監査法人だという。

「ここは大手の一つ、あずさ監査法人の元メンバー5人が昨年6月に立ち上げたばかり。日が浅く、日本公認会計士協会の準登録事務所へ登録されておらず、現時点では上場企業の監査を行う資格がありません。大塚家具は後任の監査法人が決まらないまま、株主総会を開かなければならない恐れもあります」(同)

 経済ジャーナリストの福山清人氏がこう指摘する。

「大塚久美子社長は、みずほ銀行出身。同じグループのみずほ証券は、前回の株主総会まで大塚家具の30万株を保有する大株主でした。それが今回の招集通知の大株主名簿からは社名が消えている。大手監査法人ばかりか、古巣からも見限られたと言えるでしょう」

 4年前の父娘喧嘩に端を発した大塚家具の迷走は、もうしばらく続きそうだ。

週刊新潮 2019年3月28日号掲載

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