“350億円持っているだろ”で強盗被害 78歳元「大物詐欺師」が語る“鍋コース”とは

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「350億円持っているだろう」と3人組が押し入り、家主を縛り上げ、現金“12万円”を奪って逃走――。3月15日に起きたこの事件が、一部で注目を集めたのは、被害者がかつて巨額詐欺事件で逮捕された人物だからだ。

 その名は山本一郎氏(78)。1995年に立ち上げたKKC(経済革命倶楽部)を舞台に、全国1万2000人から約350億円を集めた。97年に詐欺罪で逮捕、07年に出所したが、その後も別の投資話で資金を募り、トラブルが続出。17年にも被害者から警視庁に告発状が提出される事態に発展していた。

 週刊新潮では16年に、山本氏へのインタビューを敢行している。すでに「金返せ!」の大合唱が起きていた時期で、やはり怪しげなにおいが……(以下は16年8月25日号掲載時のもの)

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 山本氏の事務所は、東京・浅草にある3階建てのビル。2階にある30平方メートル程度の部屋の中央には横長のテーブルが設置され、スタッフ3人が、訪れる「客」の対応に追われていた。山本氏が鎮座しているのはテーブルの奥、ガラスパネルの向こう側だが、机の上には1000万円以上の札束が無造作に置かれており、見る者をギョッとさせる。

「××さん、50万4000円です」

「計11万円です」

 スタッフからの報告を受ける度に「はい、どうも」などと言いながら現金を計数機にかけたり、紙幣を渡したりする山本氏は目下、追い詰められている。ここへきて配当が滞るようになり、方々から聞こえてくるのは「騙された!」の声。それでも山本氏を信じる一部の客に支えられ、何とか破綻を免れている状況なのだ。

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