W杯得点王「ビジャ」37歳でJデビュー “ごっつぁんゴール”で見せた真骨頂

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 ヴィッセル神戸の新戦力、ダビド・ビジャが、開幕2戦目にしてJリーグ初得点を挙げた。37歳2カ月でのJ1初得点はジーコの40歳2カ月に次ぐ歴代2番目の年長記録である。

 もっとも、その得点は、相手DFのクリアミスがたまたまビジャの足元に転がった“ごっつぁんゴール”。2010年W杯得点王にして、スペイン代表歴代最多得点記録保持者のビジャにしてはいささか拍子抜けするゴールに思えたが、

「いや、あのゴールこそがビジャの真骨頂です」

 と語るのはスポーツ紙サッカー担当記者。

「スペイン代表だけでなく、バルセロナでもゴールを積み重ねた彼の得点力は本物。たまたまそこにいたというふうに見えるのですが、それは“ここにいるとボールが来そう”という嗅覚によるものです。だから、小柄で、スピードもそれほどないのにゴールを量産できるわけ。たとえば、同じ元スペイン代表FWでもフェルナンド・トーレス(鳥栖)の豪快なプレーを真似するのは難しいですが、ビジャなら、決定力不足が喧伝されて久しい日本代表FWも真似できそうです」

 見るべきはポジショニングだけではない。

「本国スペインのメディアも彼のJ初ゴールを『“殺し屋”健在』と報じましたが、まさに“仕留めたな”と唸らせるゴールでした」

 とスポーツライターの大塚一樹氏も絶賛する。

「キーパーの動きをよく見て、ゴール左隅にボールを強めに転がすテクニカルなゴールでした。彼はシュートが異常に巧い。前半にも強シュートをクロスバーに直撃させましたが、思い切り蹴っているようで絶妙にコントロールされているシュートを放つ技術はさすが。加えてプレー中、常にゴールに向かう準備ができているのでどこからでもシュートが打てる。ボールを受けてから考えているように見える日本人FWたちにはぜひ見習って欲しいですね」

 あなたの街でもプレーするかも。お見逃しなく。

週刊新潮 2019年3月14日号掲載

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