大杉漣さん一周忌 最大の懸念、事務所解散で所属俳優やマネージャーはどうなった?

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 俳優・大杉漣さん(享年66)が亡くなって1年が過ぎた。夫人と共に立ち上げた所属事務所・ザッコはすでに昨年11月30日を以て解散している。だが、そこは彼が気の置けない役者たちの集まる場でもあった。大杉さんが最後まで気がかりだったであろう仲間たちはどうなったのだろうか――。

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 昨年2月21日、突然世を去った、“300の顔を持つ男”こと大杉さん。放送中の連ドラ「バイプレイヤーズ ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」(テレビ東京系)の収録先でのことだった。

 北野武監督の「ソナチネ」で世に出たときにはすでに40歳を超えていた。その後も多くが脇役だった。それゆえ、“長い下積みを経て……”と形容されたが、「下積みと思ったことはない。役者は生涯、下積み」とよく語っていたという。「バイプレイヤーズ」は第2シリーズが放送されるほどの話題作となり、堂々たる主役の1人ではあったが、タイトルは“脇役”というのも、なんだか大杉さんらしく感じられる。

 そんな大杉さんが生涯唯一のプロデュース作品となった映画「教誨師」が公開されたのは、昨年10月のこと。最後の主演映画になった。

「アクの強い6人の死刑囚を相手に、ボランティアで月に2回拘置所を訪れ、生きる意味を説き、明日ら兼ね師へと導く教誨師を演じたのが大杉さんでした。メガホンを取ったのはザッコに所属していた佐向大監督です。テーマも重く、制作費もスクリーン数も多いとは言えない中、5万人を動員。キネマ旬報の年間ベスト10にも選ばれましたから、大杉さんが生きていたら喜んだでしょうね。作品は今も上映が続いていて、興行収入は6000万円を超えたそうです。また大杉さんの奥さんが推薦したという、舞台役者の玉置玲央が死刑囚の1人を演じたのですが、映画初出演で毎日映画コンクールの新人賞を受賞しました。彼は今後、伸びると思いますよ。玉置は受賞式で大杉夫妻への感謝の言葉を述べていましたが、これなども大杉さんに見せたかったですね」(映画ジャーナリスト)

 同映画は4月にはDVD化もされるようだ。

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