住みたい街は性犯罪多発地域、狙われる物件の共通点は 一人暮らし「都会の死角」ガイド
災害リスクに犯罪リスク
しかし「下町エリア」で懸念されるのが、いつ起きてもおかしくない「首都直下型地震」と「大水害」をはじめとする災害リスクだ。
再び池田氏が話すには、
「魅力的な北千住や赤羽といった街も、危険と隣り合わせであることを忘れてはいけません。一番気になる地震ですが、23区内では立川断層などからの距離が遠く、地盤が固い板橋区や練馬区が安全だと言われています。水害については、荒川が氾濫すれば、千住地区は約7メートル、赤羽は約3メートルの水に覆われ、駅や住居が水没するというシミュレーションがあります。3日間で548ミリの雨が降ると氾濫する想定ですが、昨年の西日本豪雨は3日間で700ミリの降水量を記録した場所もありました。ひとたび豪雨がくれば、東京も水害リスクは非常に高いのです」
都会の一人暮らし、若い女性となれば犯罪に遭うリスクも無視できない。
「東京の犯罪認知件数は減少傾向にありますが、被害者別にみれば女性をターゲットにした犯罪では増加しているものもあるんです」
とは、『犯罪者はどこに目をつけているか』(新潮新書)の共著者でステップ総合研究所所長の清永奈穂氏だ。
「ストーカーの相談件数は、平成13年で年間約1万4千件でしたが、平成29年には2万3千件にまで増えていて、ストーカー規制法に基づく『警告』も平成13年は870件だったのが、一昨年は約4倍の3200件と急増しています」
[2/4ページ]