議員辞職の「田畑代議士」 性犯罪で告訴も「書類送検」が関の山という警察捜査の腰砕け
性犯罪で刑事告訴されるや、説明責任も果たさずに雲隠れ。議員辞職にあたっても何の釈明もなかった田畑毅代議士(46)だが、官邸はこの「魔の3回生」の起訴はおろか、議員辞職すら避けたかったようだ。それを警察が「忖度」したことで捜査にも暗雲が垂れ込めて――。
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まずは、週刊新潮2月28日号にて詳報した彼の破廉恥極まりない行状についておさらいしてみよう。
元日銀マンの田畑代議士は2012年に自民党から初出馬。比例東京で2度の当選を果たし、一昨年の総選挙では愛知2区に国替えして比例で復活当選した。いわゆる「魔の3回生」のひとりで、バツありの独身だ。
そんな彼が昨夏、SNSを通じて知り合い、交際を始めたのが名古屋市在住の20代会社員・中村清美さん(仮名)だった。だが、昨年のクリスマスイブに「事件」が起きる。彼と食事を共にし、酔いつぶれた彼女が自宅で目を覚ますと全裸に毛布をかけられた状態。その後、些細なことで口論となり、中村さんが彼のスマホを見たところ、
「画像フォルダには大量の盗撮動画が入っていました。そこには当日の“行為”の様子を舐めまわすように撮影した動画もあり、後に病院で検査したところ、私が気付かないうちに彼が避妊もせずにレイプに及んだことも分かりました。しかも、私との過去の性行為を盗撮した動画ばかりか、別の女性との行為の動画まで保存されていたんです」(中村さん)
彼女はその場で110番通報し、被害届を提出。さらに、2月6日には〈準強制性交等罪〉で愛知県警に告訴状を提出し、その日のうちに受理されている。
性欲の赴くままに女性を貶めた彼のふるまいは、決して国政を担う選良に相応しいとは言えまい。
元東京地検特捜部副部長の若狭勝氏もこう断じる。
「今回の一件は交際女性による告訴であり、現場は密室です。さらに、相手が不逮捕特権のある国会議員となれば警察もそう易々とは動けない。にもかかわらず“受理”したのは、疑いが強いことの証左です。性犯罪での刑事告訴が受理された時点で国会議員を辞職すべきだったと思います」
ご承知の通り、田畑代議士は被害女性の告訴を受けて離党届を出し、自民党は週刊新潮2月28日号が発売された21日に了承。つづいて27日には議員辞職願を提出し、3月1日にこれが認められた。
統一地方選と参院選を控えた「選挙イヤー」の幕開け早々、性犯罪で身内が刑事告訴されては、「女性活躍」を看板政策に掲げる安倍政権の面目も丸つぶれである。ところが、自民党幹部から「議員辞職」を求める声は一向に聞こえてこなかった。それどころか、刑事告訴を受理した愛知県警の捜査も、ここに来て雲行きが怪しくなってきたという。
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