過去3年で480人退職! 「大塚家具」資金調達成功で“トラック野郎”が増える?

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あくまで強気の“かぐや姫”

 2月15日の決算発表では、会見を開かなかった久美子社長だが、一部のメディだけを対象に取材を受けたようだ。読売新聞(2月16日付)によると、久美子社長はこう発言したという。

〈今回の枠組みは、大塚家具が本格的に海外に出て行くことのスタートとなる提携だ。海外で展開するのは、国内をきちんと立て直すことが最重要になる。その観点でヤマダ電機と業務提携をした〉

〈今回(の増資には)日中の投資家が入っているが大塚家具の質を変えるものではない。影響はない〉

〈会社を立ち直らせていくのが本質的な責任だ。今回の提携をしっかりまとめきるまでは抜けるわけにはいかない〉

 前出の事情通が呆れる。

「会見はやらないと発表しながら、結局、一部だけに説明するのなら、堂々と会見すればいいと思いますけどね。ともあれ、相変わらずのバイタリティ溢れる強気な発言には驚くしかありません。しかし、“海外で展開”と仰いますが、普通は国内で成功した企業の言うことですよ。国内で業績が下がりっぱなしの企業が、海外に逃げようとしているとしか思えません。そもそも、重くてかさばる家具が、ネット販売で海外に売れるのでしょうか。IKEAやニトリのような安さがウリなら別として、大塚家具の商品はそうではありませんからね。また、“国内をきちんと立て直す”ためヤマダ電機と提携とも言っています。ヤマダが展開する住宅事業で家具が売れることを期待しているのだと思いますが、ヤマダの住宅事業が上手くいっているとはあまり聞きません。いずれにしても、海外はネット販売のハイラインズ、国内はヤマダ電機に任せると言っているように聞こえ、万策尽きて他社頼みといった印象です」

 とはいえ、第三者割当による新株式発行で38億334万2100円、さらに第三者割当による新株予約権の発行でおよそ38億円。手数料を差し引いて74億6877万2100円が調達されるというのである。これだけ調達できれば、復活の可能性も見えてくるのでは……。

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