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キャッシュカードを騙し取る手口

 投資には無縁でも、オレオレ詐欺のように不特定多数を電話などで騙す特殊詐欺に引っかかるリスクはある。しかも、意外やこれが増えている。17年の被害額は約400億円で、

「都内での認知件数は昨年3913件と、08年以降の最悪を記録しました」

 と、警視庁犯罪抑止対策本部企画・統計担当管理官の山上嘉人警視が言う。

「被害者のほとんどが、固定電話利用者と考えられます。固定電話では、架空の番号を無数に作ることができ、受ける側が電話に出やすいのです。17年までは現金を持ってくるように仕向けるパターンが半分以上でしたが、最近、キャッシュカードを騙し取る手口のほうが多くなりました」

 いったい、どうやって。

「“警察の者ですが、先ほど中国人の窃盗集団を逮捕したら、盗品にあなたのカードが混ざっていた。すぐ再発行しないと悪用される危険性がある。隣りにいる金融庁の人間に電話を替わるので、暗証番号を伝えてください”とか、“キャッシュカードを送り返してください”。あるいは“還付金を振り込みたいのですが、あなたのカードは古い。書き換え手続きはこちらでやるので、古いカードを送って、暗証番号も教えてください”とか“外国人グループがあなたのカードをスキミングし、家電量販店で買い物をした。早急に調べる必要があるので、すべてのキャッシュカードとクレジットカードを預けてください”とか。冷静に考えればおかしいと思うはずですが、電話口で“警察”なんて言われると、多くの人が思考停止になるのです。犯人たちは返信用封筒や引換証を周到に用意し、受け取りにくる人間もスーツにネクタイ姿で、金融庁の職員になりきっていたりします」

 前出の小川氏が補う。

「最近多いのは、金融機関の職員を装い“元号が変わるからキャッシュカードを預かりにきた”と言い、暗証番号を聞き出すというもの。ある信用金庫の合併報道が流れた後、その信金を装った手紙が届き、合併でキャッシュカードが使えなくなるので回収する、と言ってきたケースもある」

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