復活を遂げた平手友梨奈 不安定キャラも秋元康の想定内?

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「私のことを嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないでください」とは元AKB48の前田敦子の名言だけれど、「欅坂はともかく私のことは嫌いでいいのでほっといてください」と言いたいのかもな。そう思わざるを得ないようなギザギザハートぶりを見せる欅坂46不動のセンター・平手友梨奈。ケガをしていた時期を乗り越え、半年ぶりの復活という「ミュージックステーション」での平手のパフォーマンスは良くも悪くも話題になったようだ。ダイナミックな踊りを見せながらも、曲中は唇がほとんど動かず、伏し目がち。トーク中も無表情を貫いていて、画面越しに伝わってくるのは疲れというよりは抵抗だ。誰に対してかはわからない。周囲の大人たちかもしれないし、世間かもしれないし、もしかしたらメンバーかもしれない。思い通りになんか振る舞ってやんないよ、という無言の反発。もはや欅坂46というより、平手友梨奈 with スーパーダンサーズ、みたいな構図。そんな彼女には毎度ながら、大きな賞賛と同時に「やる気がないならセンター辞めろ」というような批判もあったようだ。

 彼女をそこまで追いつめた運営や周りの大人たちが悪い、という意見もよく見るけれど、たぶん彼女はもう、欅坂のセンターになど固執していないだろう。映画やCM、他アーティストのMV出演などの方が楽しそうである。ファッショナブルな雰囲気、カリスマティックな役、中性的なスタイリング。いわゆる「カッコいい」と呼ばれる世界観の作品。そういうわかりやすい「カッコよさ」を重んじているところに初めて、年相応のアイドルっぽい幼さを感じる。

 もともとアイドルになりたかった訳ではなく、自分を変えたかったからオーディションを受けたと語っている平手。そういう意味では、もう十分に変わったと言えるのではないだろうか。加入当初、平手の髪がボブくらいの頃は、笑顔を見せたり、年相応のあどけなさやほがらかさがあった。今は「前髪が目に入るでしょうが」と、「北の国から」の田中邦衛みたいに言いたくなってしまうような髪型で、表情がわかりにくい。いや、わからせないように顔を背ける動作が目立つ。自分を変えたアイドルとしての仕事はもう十分、とっとと自分の感性を生かせる仕事がしたい、というのが今の本音なのではないだろうか。卒業は秒読み段階に入っているようにも思う。

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