野党共闘のために「小沢一郎」が“反原発棚上げ”

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 永田町で数年ぶりに“小沢政局”なる言葉が囁かれるようになったのは、先月下旬のこと。小沢一郎代表率いる自由党と国民民主党が合流に向け交渉を行うと発表したのだ。

「その後、一旦“合流”は後退し、参院統一会派で落ち着いたのですが、今月になって再び合併交渉を本格化。目下、政策のすり合わせ協議を行っているんですよ」(野党担当記者)

 政策なき離合集散は「野合」と批判されて久しい。小沢氏にそんな忠告をすることは、釈迦に説法なハズなのだが、

「ご存知の通り、自由党は即時原発ゼロを掲げ、反原発の旗手である山本太郎参院議員も抱えている。ところが国民の方は、支持母体の連合が脱原発に慎重なだけでなく、電力総連の組織内候補までいて、原発ゼロを明言するわけにはいかない。そこで、小沢さんが取った手は、“脱原発棚上げ”だったのです」(同)

 実際、第1回政策協議が行われた後、小沢氏は、

「“国民民主と自由党では表現が多少違うだけで殆ど違いがないんだ”と強弁し、原発政策の違いに目を向けようとしなかった」(同)

 さらに、この“棚上げ”は他の野党との共闘にも影響を与えているといい、

「この14日には市民連合と野党各党とで共闘へ向けた政策協議が行われたのですが、ここでも原発政策は棚上げに。立憲の辻元清美衆院議員が部屋の外にまで聞こえる声で“原発政策が入っていないじゃないの”と叫んでいました」

 どんな声も、馬の耳に念仏だったか。

週刊新潮 2019年2月28日号掲載

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