性犯罪で刑事告訴の「田畑代議士」は起訴されず? “安倍官邸”忖度の警察捜査
「週刊新潮」先週号が報じたのは、田畑毅代議士(46)の破廉恥極まりない行状である。被害女性の“しっかりとケジメを付けてほしい”との願いもむなしく、田畑代議士はいまも議員バッジをつけたまま。それどころか、警察の捜査にも暗雲が垂れ込めている。
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先週号で女性が明かしたのは、田畑代議士による盗撮被害、そして彼を「準強制性交等罪」で2月6日に告訴したという事実だった。昨年のクリスマスイブ、泥酔し意識を失った自分に対し、田畑代議士が避妊もせず性行為に及んだと訴えるのだ。
「今回の一件は交際女性による告訴であり、現場は密室です。さらに、相手が不逮捕特権のある国会議員となれば警察もそう易々とは動けない。にもかかわらず“受理”したのは、疑いが強いことの証左です。性犯罪での刑事告訴が受理された時点で国会議員を辞職すべきだったと思います」
と、元東京地検特捜部副部長の若狭勝氏が断じる。一方、刑事告訴を受理した愛知県警の捜査は、ここにきて雲行きが怪しくなってきたという。“政治家案件”である本件は、昨年の発生当初より、同県警が警察庁に情報を上げてきたというが、
「田畑さんが刑事告訴された2月上旬以降、警察庁の中村格官房長が頻繁に官邸を訪ねています」(捜査関係者)
中村氏といえば、警視庁の刑事部長時代に、元TBS記者・山口敬之氏の準強姦容疑(当時)による逮捕状を握り潰したいわくつきの人物だ。そんな人物が、刑事部長時代の官房長だった栗生俊一警察庁長官の意を受け、捜査の進捗を官邸にご注進していたことは想像に難くない。
自民党を離党はしたものの、いまだ田畑議員が職を辞していないことは触れたとおり。ふりかかる火の粉をはらいたいはずの安倍官邸にも、田畑代議士に除名処分を下す、あるいは議員辞職を強く迫ることができない事情がある。
「そこは二階幹事長への“配慮”ですよ」(政治部デスク)
二階派に所属する田畑代議士が議員辞職となると、繰り上げ当選するのは岸田派の吉川赳氏。二階幹事長の顔を立てるためにも、田畑代議士が起訴され、辞職しては困る事情があるという図式だ。「忖度」を余儀なくされている“現場”、愛知県警関係者も声を潜めて言う。
「この事件は本部長マターなので警察庁の意向は無視できません。告訴状こそ受理したものの、国会会期中ということもあり、準強制性交での逮捕は絶望的。在宅で書類送検するのが関の山ではないか」
2月28日発売の週刊新潮では、“腰砕け”の捜査状況とともに、改めて身内から聞こえてくる田畑代議士への怒り、そして選良としての資質を問うエピソードなどを報じる。