「なおみちゃんには強い大坂の血が流れてる」 親族語る“豪傑で知られた曾祖母”の存在
「大坂なおみ」も知らないファミリー・ヒストリー 曾祖母が自伝に綴ったソ連兵「北方領土」収奪の日(2/2)
大坂なおみ(21)の母方のルーツには、母の環(たまき)さん(48)、その父で北海道根室漁協の組合長・鉄夫さん(74)という系譜がつづく。鉄夫さんの母、つまりなおみの曾祖母にあたるみつよさんは「大坂のかあさん」と呼ばれ、豪傑ぶりで鳴らした存在だった。自伝『勇留(ゆり)島に萱草(かんぞう)の花が咲く頃』(以下、自伝)には、北方領土の島民だった彼女の苛烈な体験が綴られている。
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日ソ中立条約を一方的に破棄し、日本がポツダム宣言を受諾したにも拘(かかわ)らずソ連は北方領土に侵攻。...