“慰安婦への直接謝罪”という噴飯要求 「天皇」を外交カードにした韓国議長の素顔
知日派!?
日本国民の感情を逆なでする文議長とは、どのような政治家なのか。
元駐韓大使の武藤正敏氏が解説する。
「文在寅(ムンジェイン)大統領と同じく、革新系の『共に民主党』の議員で、当選回数6回のベテラン。かつては、盧武鉉(ノムヒョン)元大統領の側近中の側近として知られ、政権の要となる大統領秘書室長を務めていました。2004年から4年間は、韓日議員連盟の会長という立場だった。さらに、一昨年の5月には、大統領特使として訪日。そのため、知日派と見る向きもあるのですが、この発言からも日本に精通していないのは明らか。日本の国民が天皇陛下に寄せる気持ちが理解できていないのです」
「冬ソナ」から始まった「韓流ブーム」が一転、「嫌韓ブーム」へと急旋回したのは、12年、当時の李明博(イミョンバク)大統領による「天皇土下座要求発言」が大きなきっかけの一つだった。
李大統領は、韓国教育大学で開催されたシンポジウムで、〈日王(韓国人が天皇を呼ぶときの蔑称)が「痛惜の念」などというよくわからない単語を持ってくるだけなら、来る必要はない。韓国に来たいのであれば、独立運動家をまわって跪いて謝るべきだ〉と述べたのである。
その結果、韓国大使館などへの嫌韓デモはいきなりヒートアップ。それまでの10倍以上、年間約300件に膨れ上がった。また、韓国へと赴く日本人観光客は激減し、李大統領の発言までは約351万人を数えていたのに翌年には約274万人に。さらに、東京・新大久保などのコリアタウンは閑古鳥が鳴いて、店舗の閉鎖が相次ぐ始末だった。
今度の文議長の発言で、「嫌韓ブーム」が再び巻き起こり、同じような事態を招くのか。
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