面識ない男をはるばる訪ねた「茨城女子大生殺人事件」の教訓 廣瀬容疑者に2度の検挙歴

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“お金がなくて帰れないんです”

 捜査関係者の話を続ける。

「7時ごろ、菊池さんはまた廣瀬のクルマに乗せられて、今度は目隠しなしに数キロ離れた畑まで連れていかれ、そこで置き去りにされてしまいます。ところが彼女は、そこから廣瀬のアパートまで歩いて戻ってきているんです。8時ごろ、アパートの近くの女性宅を訪ねて、“目隠しをされて連れてこられました”“記憶を頼りにここまで戻ってきたけど、アパートの場所がわかりません”“東京から来たのだけど、お金がなくて帰れないんです”“男の人との間にお金の問題があって”などと、泣きながら話しています」

 ちなみに、こうして廣瀬容疑者のアパートに舞い戻ったのち、菊池さんは再度、その女性宅を訪れ、お金の問題は「解決しました」と告げたという。世話になった人に報告するあたり、律儀なのだが、再び廣瀬容疑者のクルマに乗せられた菊池さんの携帯電話の位置情報は午後11時ごろ、十数キロ離れた遺体の発見現場付近で途切れたままになってしまう。

 廣瀬容疑者には性犯罪などで2度の検挙歴があった。一昨年4月に逮捕されたのは、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑。高校3年生の少女に現金を渡しみだらな行為におよんだことで有罪判決を受けているが、この少女との間を繋いだのは携帯電話のSNSだという。

 そして菊池さんとの出会いも、海外の会社が運営する通信アプリを利用し、その掲示板上でのことだった。SNSがきっかけで犯罪に巻き込まれるこうしたケースがあとを絶たないが、防ぐ手立てはないものだろうか。

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