親世代とは様変わりした就活事情 無名校卒でも逆転可能な“クローズド市場”の戦い方
「学生」「親」「人事部」必読! 「ルール廃止」で激変する「就活戦線」の必勝戦略――曽和利光(2/2)
今の就活市場は“売り手市場”と言われるものの、求人倍率をよくよく見れば、業種ごとに大きな開きがある。人気業種や大企業に就職したければ、のんびり構えている暇はないのが実情だ。
就活事情も、親世代の頃と比べ様変わりしている。大量の就職情報を発信する媒体の登場によって、マーケットはオープン化。1人が何十社も受けるようになった結果、就職問題懇談会(就問懇)が、“学業を阻害しない時期にやれ”と訴える事態ともなっている。
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〈過剰な数の企業を受ける――これは学生のみならず企業にとっても無駄が多い。1人が何十社も受けているため、内定辞退者も増えるからだ。そこで、企業はどうしたか?〉
“オープンでフェアである採用”という価値観を捨て、“クローズドな採用”に転換し始めました。オープン化による弊害で大学側が怒り、規制が生まれたわけですが、それに対して企業側が逆ギレしたといってもいいでしょう。
東大がいくら難しいからといって志願倍率が100倍にはなりませんよね。なぜなら、予備校や塾が、受かりそうにない生徒に「E判定」を出してくれているからです。
受験と違って、新卒採用の場面では、「E判定」をつけてくれる人はいません。それどころか「人間性で受かる」という幻想が蔓延しています。たしかにE判定でも採用に値する学生はいます。でも、そういう1%の人材を拾うための作業は、企業にとってはとても効率が悪いのです。
そこで、受験における予備校のように、学生たちを細分化してくれる就活サイトが現れました。「外資就活ドットコム」や「ONE CAREER」といった就活サイトです。これらのサイトは“ワンランク上の”等の表現で、いわゆる東大などの上位校の学生と人気のあるトップ企業をつなげることを主なコンセプトとしています。
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