SNS露出、プロ野球参入も株価対策だった? ZOZO前澤社長の“ぼろ儲けスキーム”
打ち出の小槌
「株価対策」で言えば、ZOZO株が高値圏で推移していた昨年7月、前澤社長はプロ野球参入計画をぶち上げたことがあった。改めて、日本野球機構コミッショナーの斉藤惇氏に聞くと、こんな風に突き放す。
「(球団を買収したいと)言う奴は誰だって言うだろうし。手付金でも払っていれば別だけど、球場を買いたいって言ったのか、球団を買いたいって言ったのか知らねえけどさ、そんなのはその辺の巷のチンピラだって言うだろうしさ。相手にしてないからさ、最初から俺は」
チンピラとはあこぎな行為をする者を指す言葉で、あこぎには、強欲で義理人情に欠け、図々しいといった意味がある。前澤社長ご当人には心外な物言いかもしれない。しかし、株式ストラテジストの中西文行氏もまた、彼のやり方にチンピラ具合を見て取る。
「前澤さんは図々しくて、ストックオプションとして新株予約権を自身に付し、株価が上がれば自分がまたぼろ儲けできるスキームにしました。新株予約権は1500万株用意していて、細かい条件をいくつか満たせば、そのうちの9割が前澤さんに入ることになっています。自分の株を売った途端に、自分に株が来る仕組みにしており、打ち出の小槌。この会社で社員が馬車馬のように働いている限りは、幾らでも金が出てきますよ」
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