“頑張れ”から“また裏切られた”まで 「盟友」「政敵」が「細野豪志」へ贈る言葉

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受け入れる自民党は

 では、それを受け入れるかつての“政敵”自民党は何を思っているのか。

「変節、と言う人もいるでしょう。でも私も同じようなことをしてきたからね」

 と言うのは、石破茂・元幹事長だ。石破氏は一度、自民党を離党し、後に復帰した身だ。

「ただ、自民党内ではなんだそりゃという雰囲気はある。あの選挙区には自民党の支部長がいるわけで、そこに話を付けないまま入ってきたということは、この後も尾を引くと思うよ」

 静岡5区には、前回総選挙で細野氏に敗れた候補が、次期選挙での出馬を目指している。“激突”となるのだ。

「そこに“作法”の問題が出てくる。入る前に、相手と話し合ってから来るなり、しかるべき工夫があったのではないか、と思う」

 実際、対抗馬が所属する自民党岸田派の竹本直一・副会長に聞いても、

「そりゃ宏池会としては複雑な思いですよ。ウェルカムとは言えない。静岡5区には宏池会の候補がいますから、次の選挙は出るだろうし、出れば派として支援します。そこで細野君がどうするかやね。いずれにせよ、決して遠慮はしませんよ」

 と早くも“火種”が見え隠れしているのだ。

 八方塞がりに見える細野氏。

 最後に、

「政治家って難しいな、と思う」

 とは、彼の高校の先輩に当たり、折に触れてアドバイスを送ってきた、ジャーナリストの田原総一朗氏だ。

「ただ、二階派に入るのなら、そこで何をするのか、国民が納得出来るようなビジョンを示さなければいけないと思いますよ」

 田原氏は二階派入りの翌日、細野氏にそれを伝えたという。が、

「彼の口からは“わかりました”というだけで、答えは出てこなかったね」

 10人の盟友、政敵からいただいた「贈る言葉」。改めて振り返れば、何だか細野氏への「弔辞」にも聞こえてしまうのは気のせいだろうか。

週刊新潮 2019年2月14日号掲載

特集「『盟友』『政敵』10人が『細野豪志』へ贈る言葉」より

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