逆襲の「ゴーン」! 中東の販売代理店が日産を訴える理由

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“日産は策略”というゴーンの生の声

 さらに、日産の前途には、さらなる難敵も待ち受けている。言うまでもなく、最大の株主であるルノーである。

 日産が調査報告書を正式発表できず、裏レクでしか明かせない理由は、東京地検特捜部からストップがかかっていることに加え、ルノーから「調査方法が不適当」との抗議文書が送られているからだ。

 経済部記者が語るには、

「ルノーの背後にいるフランス政府は、日産を完全に支配下に置く機会を狙っています。ゴーン追放には成功しつつある日産ですが、本当の戦いはこれから。日経新聞を皮切りに、AFP通信やフランス紙レゼコーなど外国メディアの接見にも応じ始めたゴーンは“事件は日産の策略であり、裏切りだ”との持論を展開している。生の声が届けられたことで外国メディアがよりゴーンの肩を持つようになれば、一時は軟化しかけたフランス政府やルノーの日産への圧力はもっと強まることになるはずです」

 真実はどこにあるのか。塀の中のカリスマの逆襲は、すでに始まっている。

 日産・検察連合は、はたして太刀打ちできるのだろうか。

週刊新潮 2019年2月14日号掲載

特集「逆襲の『ゴーン』! 中東の販売代理店が日産を訴える理由」より

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