「安倍総理」も手を焼く「麻生財務相」 知事選分裂、現職排除にご執心の事情

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 かつてニューヨーク・タイムズなどに「ギャングスタイル」と揶揄された麻生太郎・財務相兼副総理。ところが、“マフィア”なのは、その見た目だけではなかった。

「先月30日、自民党は4月に行われる福岡県知事選で、元厚労官僚の武内和久氏に推薦を出すことを決定したのですが……」

 とは、地元関係者。自民党は前回、前々回の知事選とも現職の小川洋知事を推薦しており、順当に行けば今回も推薦は小川氏になるはずだった。しかし、

「平成最後の通常国会が召集された28日夜、国会の総理大臣室で麻生さんは選対委員長の甘利明さんとともに安倍総理と対峙し、武内氏推薦の了解を取り付けた。麻生さんは副総理の辞職までチラつかせて総理に迫ったといいます」(同)

 麻生氏がそこまでして小川氏排除に執心したのは、

「拭い去れない遺恨があるんですよ。3年前に行われた福岡6区の補欠選挙で自民党は候補者を一本化できず、麻生さんと菅官房長官の代理戦争の様相を呈した。このとき、麻生陣営からの再三の応援要請を無視して小川さんは日和見を決め込んだのです」(同)

 しかも、

「小川さんは麻生内閣時代に内閣広報官に抜擢されており、県知事になれたのも麻生さんの引きがあったおかげ。にも拘わらず仁義を欠いた小川さんを麻生さんが許すわけがない」(同)

 もっとも、ここは“修羅の国”福岡である。小川陣営とて、丸腰ではなく、

「小川さんのバックには二階派衆院議員の武田良太氏がついている。二階さんも28日の会談に出席せず、武内氏への推薦が決定された際は“しっかり頑張って欲しい”と一言発したのみ。福岡で未だ力を持つ古賀誠元幹事長も小川支援で動くとみられており、二階さんも“造反”を黙認するでしょう」(同)

“実弾”飛び交う分裂抗争のはじまりはじまり……。

週刊新潮 2019年2月14日号掲載

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