スターバックス前会長が大統領選出馬検討で波紋 トイレに見る“経営哲学”にキズが付く?

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 広いテーブルが空いているけれど、あえて通行人が見えるカウンター席に座って、Macを開いてコーヒーをひとくち……。一部では“お洒落”もとい“オサレ”と半ば嘲笑気味に語られがちなのが、日本におけるスターバックス像ではなかろうか。そんなイメージが崩壊しかねない事態が、いま本場で起こっている。

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 スタバの元CEOであるハワード・シュルツ氏が、2020年の米大統領選への出馬を検討していると明かしたのは1月27日のことだった。米CBSのドキュメンタリー番組「60 Minutes」のインタビューに答える形で明らかにしたもので、いわく「立候補は真剣に考えている」「今の大統領が大統領としてふさわしくない」。早くも同じ“実業界出身”のトランプ大統領と比較する記事も出ていて、総資産額はトランプを3億ドル上回る34億ドル(およそ3720億円)だそうだ。

 スタバの“実質的な創業者”とも称されるシュルツ氏は、豆の焙煎屋だった同社に1982年に入社し、現在のドリンク販売の業態を始めた人物。その手腕によって拡大したスタバの規模は、世界およそ90カ国、店舗数2万7339店にものぼるという(17年7~9月期末時点)。

 ちなみに日本にあるのは1415店(2018年12月31日現在)。一時は鳥取県にないことがネタにされていたが、現在は47都道府県すべてに進出している。15時間に1店舗(!)のペースで新店舗がオープンしているという中国の3300店には及ばないが、日本もアジアにおける立派な市場。ということで、シュルツ氏はたびたび来日してもいた。

「今月末に東京・中目黒にロースタリー(焙煎などを行う店舗)が開店するのですが、その計画が発表された16年にもシュルツさんは日本を訪れました。部下に厳しいタイプというよりは、情熱的な人という印象ですね」(日本のベテランスタバ店員)

 米国でも従業員からの尊敬を集めている人柄のようで、若い店員からは親しみを込めて“アンクル・ハワード(ハワードおじさん)”なんて呼ばれていたとか。そんなシュルツ氏の大統領選出馬宣言、CEOの座は昨年6月に辞しているので、本来はスタバとは関係ないはずなのだが……そうはいかないようだ。

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