73歳「吉永小百合」がコメディ挑戦 映画出演121本目で初

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 芸歴61年、73歳にして、新境地に挑む――。吉永小百合の映画出演121本目となる新作「最高の人生の見つけ方」(今秋公開)は、ハリウッドのヒット“コメディ”のリメイクである。

 2007年にジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが主演し日本でも興収13億円超を稼いだ同名作を、主役を女性、舞台を日本に置きかえ製作するというもの。メガホンを執るのは犬童一心(いぬどういっしん)監督、ワーナー・ブラザースが配給する。

 外資系作品出演も、コメディの主演に挑むのも、吉永にとっては初の試みだ。

 吉永が演じるのは、余命宣告を受けたごく普通の主婦。人生の虚しさに初めて気づいた彼女は、同じく余命宣告を受けた大金持ちの女性と、「死ぬまでにやりたいことリスト」を手に冒険の旅に出るというロード・ムービー。大金持ちの女性役で天海祐希が共演。

 宣伝担当が舞台裏を語る。

「米ワーナー本社はこの作品にかなり力を入れており、“日本のトップ女優を主演に”と強い要望がありました。日本法人の小岩井宏悦プロデューサーが吉永さんに頼み込み、実現したんです」

 ワーナー社が10年ほど前から市場開拓のため進める、各国の文化に根差した作品を現地法人が製作する「ローカル・プロダクション」。日本でも漫画原作の「銀魂」「BLEACH」などヒットを重ねてきたが、今回は世界公開も視野に入れた超大作を目論むようだ。

「吉永さんがコメディを演じるなんて興味津々ですよ」

 とは、さる映画評論家。

「オリジナル版では、ニコルソンとフリーマンがいい意味で自分を捨て高齢をネタに“遊んで”いました。いつも笑みを浮かべているだけの吉永さんが、そんな役をできるかどうか。かつて『夢千代日記』で同じく余命宣告を受ける主人公を演じていましたが、今回は大胆に自らを曝け出す演技が要求されるはず。見ものですね」

 ジャック・ニコルソンも顔負けの演技で、“世界の吉永小百合”となれるか。

週刊新潮 2019年1月31日号掲載

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