OB、学生の声から知る「グローバル学部」の実情 気になる就職先は…

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OB、現役生の声は…

 ここで、グローバル学部のOBや現役学生の声に耳を傾けよう。最初に早稲田の国際教養学部のOBの話から。

「2年後期から3年前期まで留学する人が多く、それまでは留学準備として英語の習得に重きが置かれます。留学先は欧米のほか東南アジアなど幅広く選べました。帰国後、3年後期から自分の興味に合わせてゼミに入りますが、先生は海外の方も多かった。学生は入学以前に海外経験があった人が、肌感覚ですが6割はいました。気軽にハグしたりする人が多かったですね」

 ちなみに、第1志望は国立大の法学部だったとか。

「法学部だと国立の人に勝てないので、国際系の学部から留学しようと考えました。ただ、国際系は新設が多く軽く見られるので、伝統があって就職にも強い早稲田を選びました」

 次に上智は、外国語学部イスパニア語学科の1年生の話から始める。

「スペイン語漬けの日々で、文法、講読、会話、作文の授業のどれかで毎週テストがあって勉強に追われ、スペイン語を本気で学びたくないと苦労すると思う。授業の出席も厳しく、筆記の試験が多いので、まじめに勉強する人が多いです」

 同じくフランス語学科の2年生も言うには、

「これだけやるので、それなりに身につきます。3年生や4年生は留学する人も多いですね」

 一方、総合グローバル学部の1年生によれば、

「国際関係論と地域研究の二つを専門的に学べるというのが売りですが、早稲田の国際教養などとは違って、英語に特化してはいません。1年の後期からゼミがあって、自分でテーマを決めてグローバル化に関わるレポートを書いたりもします」

 ちなみに、上智には授業がすべて英語で行われる国際教養学部があるが、

「3分の1が留学生、残りの8、9割はインターナショナルスクール出身者や帰国子女で、普通に日本で生まれ育った人はほとんどいません」(同学部4年生)

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