インフル特効薬「ゾフルーザ」の弱点が発覚 提灯番組を放送した「テレ東」の見識

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 インフルエンザが猛威を振るうこの季節、たった1回飲めば済む、昨年発売されたばかりの新薬「ゾフルーザ」が大人気だ。

 そんな中、国立感染症研究所から、ゾフルーザが効かない耐性ウイルスができやすい、という穏やかならぬ発表が……。にもかかわらず、これを絶賛し続けたのがテレビ東京である。提灯番組も、過ぎれば炎え上がる可能性も――。

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 1月23日、テレ東の誇る看板アナ・大江麻理子嬢が司会の経済情報番組「ワールドビジネスサテライト(WBS)」では、ゾフルーザを取り上げた。ラテ欄には〈インフルエンザ新薬に注文殺到!?〉と紹介され、新薬と既存の薬との違いをわかりやすく解説。ナレーションはこう説明していた。

〈ゾフルーザは去年3月に発売された新薬です。最大の特徴は、1回の服用で効果が期待できる点です。薬の作用も違います。これまでの治療薬は、ウイルスが細胞の外に拡散するのを防ぐ効果があるとされていますが、ゾフルーザはウイルスそのものの増殖を抑えるといいます〉

 タミフルなどの“旧薬”は、効果があると“されている”に過ぎないが、ゾフルーザは“ちゃんと効く!”と言っているようにも聞こえてくる、画期的な薬なのである。もし今年、インフルエンザにかかったらコレだな! との思いを新たにした翌日のこと――。

 国立感染症研究所は、ゾフルーザを服用した患者から薬が効きにくい耐性ウイルスが確認された、と発表したのである。いったい、どういうことなのか。

「平たく言えば、ゾフルーザの効かない遺伝子を持ったインフルエンザウイルスが見つかった、ということです。ただし、ゾフルーザの服用前にこの耐性ウイルスが見つかっていないことから、服用によって生まれたと見ることができる。つまり、多用すると、次のシーズンには効かなくなる恐れがあるわけです。ただし、これをもって“ゾフルーザはダメだ”ということにはなりません。まだ調査が必要ですし、使い方を誤らなければ大丈夫だと思います。それに、ゾフルーザは従来のインフルエンザ治療薬より耐性ウイルスが生まれやすいことは、臨床試験の段階から指摘されていました。臨床試験では、服用した成人の9.7%、小児の23.4%で耐性ウイルスが確認されています」(大手紙記者)

 え、そうなの? と思った矢先、今度は発表のあった24日のラテ欄には同じテレ東の「カンブリア宮殿」でも――。

〈インフルエンザ急拡大/受験生一家も戦々恐々/1回飲むだけ新薬とは/誕生に裏に…“マル秘”経営術〉

 臨床試験で何があったのかを報じてくれるのだろうか?

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