「永野芽郁」は朝ドラ女優の呪縛から逃れられるか 事務所を悩ます“次の売り方”

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死屍累々の朝ドラ女優

「マッサン」終了後のシャーロット・ケイト・フォックスは、NHK-BSや単発ドラマに出演していたが、民放の連ドラに出たのは約1年後。「OUR HOUSE」(フジテレビ系)で芦田愛菜とのW主演を果たすも、平均視聴率4.51%と結果は散々で、その後、彼女を主演にしたドラマはない。

 波瑠は、朝ドラ後すぐに、嵐のリーダー大野智主演の「世界一難しい恋」(日本テレビ系)でヒロインを務め、順調なスタートを切った。この勢いを止めるなとばかりに間髪入れず「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」(フジテレビ系)で主演を張るが、視聴率は1ケタに――。

 芳根京子も朝ドラ終了直後に、日曜劇場「小さな巨人」(TBS系)に抜擢されますが、男のドラマだけに、あまりスポットが当たらなかった。そして2クールを開けてスタートした「海月姫」(フジテレビ系)に主役で出演。平均視聴率6.1%という“月9”史上ワーストの記録はいまだに破られていない。

 葵わかなも朝ドラ後すぐ、「ブラックペアン」(TBS系)のヒロインに納まるが、話題は主演の二宮和也と趣里に持って行かれた。その後は単発ばかりで連ドラからは離れている。

「オーディションを勝ち抜いた朝ドラヒのロインで成功例と見ていいのは、土屋太鳳と高畑充希くらいでしょう。土屋も朝ドラが終わってすぐに、日曜劇場『下町ロケット』(TBS系)が決まります。これも男のドラマでしたが、ラッキーだったのは主演の阿部寛の娘役だったので、彼女にもスポットが当てられていました。そしてここからの売り方が面白いのですが、連ドラ後の最初の1年は次の連ドラまで必ず1クール開けたんです。その間は、単発ドラマや映画、CM、バラエティなどに出たりしているので、ずーっとテレビに出続けているように見えるんですね。そして昨年の『チア☆ダン』(TBS系)ではプライム帯で初めて主演を務めた。朝ドラが終わってから3年近くが過ぎてからでした」(同)

 半年間も同じ役で見続けられる朝ドラだけに、そのイメージを払拭するのは大変だとはよく言われることだが……。

「高畑充希の場合は、朝ドラ直前に連ドラに出演していましたし、中堅と言ってもいい女優ですが、彼女ですら主演ドラマ『過保護のカホコ』(日本テレビ系)は朝ドラの後3クールも間を開けています。朝ドラが終わったからといって、何でもかんでもドラマに出続ければいいというものではありません。焦らずに脇役でいろいろな役をこなしつつ、タイミングを見て主演に挑むというのが、いいやり方のように思いますね」(同)

 そこへいくと、永野は「半分、青い。」が終了してから1クール休んでいる。しかも主演ではなく、ヒロインだ。主演の菅田将暉とは、映画「帝一の國」でも組んでいるから気心も知れている。

「これも事務所が考えてのことでしょうね。これまでの朝ドラ女優の行く末を見すえての判断、主役はまだ先と考えてのことだろうと思います。焦らなくても、ギャラは“朝ドラ女優”ということで確実に上がっていますし、それよりも脇で演技を学び、朝ドラヒロインのイメージをゆっくり消していくつもりでしょう」(同)

 果たして新たな成功例となるか。

週刊新潮WEB取材班

2019年2月3日掲載

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