三大コンビニが成人誌販売中止の衝撃 現役編集者が語る“古き良き時代”と“危機”

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 1月21日、セブン-イレブンとローソンが2019年8月までに成人誌の販売をやめると発表した。その翌日にはファミリーマートもこれに賛同――。

 いまやスマホでもパソコンでも、写真どころか動画まで見られる時代である。あえてコンビニで成人誌を買う人などいるのだろうか……と思いきや、大いに売れているというのは、成人誌の現役編集者である。

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「『成人誌なんて、まだコンビニで売ってるの?』という声はよく聞きますよ。でも店の隅っこ、ATMの隣あたりの、業界で言うところの“5番棚”でいまも売られています。2箇所をテープで留められた“2点留め”をされて置いてありますよ。週刊新潮などは立ち読み防止の1点留めですが、成人誌は2点留め、これらが今回、コンビニで販売中止になると発表されました。残念ですし、今後どうしようとも思います。もっとも、ここ数年は毎年のように“今度こそ売り場がなくなる”という恐怖はありましたけどね」

 とは、60代の現役の成人誌編集者である。日本フランチャイズチェーン協会によると、全国のコンビニ店舗数は5万5743店(2018年12月現在)である。このうちセブン-イレブンとローソン、そしてファミリーマートが成人誌の販売中止を発表したわけだ。

 だが、2018年1月には、まずイオングループのミニストップが成人誌の販売をやめている。その頃から恐怖を感じていたのだろうか?

「いや、それはどうってことありませんでした。正直言って、ミニストップは3000店もありませんから。セブンが2万超、ファミマが1万5000強、ローソンが1万4000店くらいですからね。また、ミニストップ以前から、地方自治体によっては条例によってすでに排除されている地域もありました。それよりも、コンビニが風邪薬の販売を始めるって話が出たことがありましたよね。結局、その話は流れましたが、あの時、薬の棚を入れる分、排除されるのは“5番棚”じゃないか、と業界では言われていました。また大手チェーンもイートインを設置するという時にも、食事ができるスペースを作るには“5番棚”を撤去するのではないかと。売り場がなくなることの恐怖が、ここ数年続いてきたわけです」(同)

 それでも成人誌は生き残ってきた。大手コンビニチェーンは今回、販売をやめる理由として、女性や子どもが安心して買い物ができる環境を整えるとともに、2020年の東京五輪・パラリンピックに備え、訪日客の日本へのイメージ低下を避けるのが狙いと言っている。

「確かに、五輪のためというのはわからないでもない。24時間、成人誌を売り続けてくれる店が北海道から沖縄まで全国にあるというのは、世界でも日本ぐらいしかないとは聞きますから。でも、女性は“5番棚”があると安心して買い物ができないという理由には、少し違和感を感じますね。最初、セブンとローソンが販売をやめると発表したときには、まだファミマがあるから何とかやっていけるのではないかとも思いました。でも翌日にはファミマもやめると、一晩でひっくり返った。成人誌は1店舗に、1誌につき少なくとも2冊は置かれます。ファミマだけでも売ってもらえればなんとかなるが、今回の発表で売ってくれるところがなくなる。万事休すです」(同)

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