MARCH受験のダブル合格者、どっちに進学した? 今後は“明治がリード”の情勢に変化

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変わる各大学

「中央は法学部が23~24年にかけ、多摩から都心に戻る予定で、人気を集めそうです。今年4月には26年ぶりの新学部、国際情報学部と国際経営学部ができ、前者は久々の都心キャンパスです。法政も14年に田中優子総長が登場し、施設の改良も重ねてバンカラなイメージを一新。16年に志願者が10万人を超え、17年と18年は首都圏の私大では志願者数が1位に。就職に関しても実績があり、ますます勢いが出そうです」(同)

 駿台の石原氏も、

「法政はMARCHの中で比較的入りやすく、早慶や明治の併願校にも、東洋や駒沢が本命の人の挑戦校にも選ばれやすいので、志願者が増えている。女性の総長就任も、女子学生増加の要因になりました」

 と補足。また小林氏によれば、08年創設のグローバル教養学部は、法政でも、

「一番レベルが高く、優秀な学生が集まっている」

 という。また立教も、

「元々MARCHの中で人気があるほうでしたが、06年にグローバルな教育に特化した経営学部を新設して評価され、この学部に関しては、早慶と同レベルの優秀な学生を集めている」

 とのこと。実際、立教経営と明治の看板、商学部とのダブル合格者も、66・7%が立教を選んでいる。

 MARCHそれぞれが変わりつつあり、魅力的な学部も誕生する一方で、「最低でもMARCH」という風潮の弊害も指摘できるという。石原氏が指摘する。

「難関私大群としてMARCHのどこかに入ろうとし、各大学を併願する受験生が多い。このため大学ごとの特徴が薄まっています。センター利用入試や全学部入試を選び、学部ごとの特徴ある入試を潜らない受験生が多いのも、早慶と大きく違うところです」

 言い換えれば、大学ごとの特徴を考えず、自分に合わない大学に進むケースも多そうだ。

(2)へつづく

週刊新潮 2019年1月24日号掲載

特集「人気もカラーも激変の『MARCH』入学するならどの『大学』『学部』?」

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