“増税、入管法反対”で官邸を追われた「藤井聡」官房参与語る「日本の未来は最悪に…」

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 多くの会社で仕事納めとなった先月28日。この日、日本の中枢、安倍官邸でも、一人の男がその仕事を終えようとしていた。

「2012年以来、内閣官房参与として、安倍政権の国土強靭化政策の旗振り役をしていた藤井聡京大教授が、28日付で辞任を発表したのです」(政治部記者)

 任期を全うしての辞任であれば、ことさら注目を集めることもなかったであろう今回の人事。しかし、

「藤井さんが消費増税反対の急先鋒だったことから、更迭されたのではないかとの憶測が飛び交ったんです。彼は昨年11月、『しんぶん赤旗』にまで登場して増税批判を展開。これに菅官房長官が激怒し、半ば追われる形で官邸を去ったのでは、と囁かれているのです」(同)

 真相やいかに。藤井氏ご当人に話を聞いてみると、

「昨年12月に閣議決定された国土強靭化の5カ年計画を一区切りとして、これからは、本分である学究の分野で、自分の考えを主張していこうと思ったんです。総理とも相談の上、辞任を決めました」

 今後は安倍政権に対しても是々非々の立場で言論活動を行っていくという。

「安倍政権は、5%であった消費税を8%に増税し、今秋には10%に引き上げようとしています。こうして経済に圧力をかけ続ければ、デフレ脱却や経済再生は不可能。経済再生なき財政再建などあり得ませんし、今度の消費増税でデフレ脱却に失敗すれば、日本の未来は最悪なものとなるでしょう」

 さらに藤井氏が異を唱えるのは増税だけでない。

「入管法改正という名の“移民政策”など、経済、社会を混乱させるグローバリズムを加速させた。このような政策は本来、保守とは対極にある考え方で、一線を越えたと考える国民が保守層含めて急速に増えています」

 手枷足枷の取れた藤井氏に官邸もヒヤヒヤ?

週刊新潮 2019年1月17日号掲載

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