「菊池雄星」マリナーズ入団 気になる“英語力”と“勝ち星”

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 西武の菊池雄星(27)が、子供の頃からの夢だというメジャーリーガーとなった。

 入団先は、イチローが所属するシアトル・マリナーズ。契約は、実質的には4年5600万ドル(約61億円)である。

 会見で雄星は英語でスピーチし、質疑応答も英語でこなした。その異能に瞠目した人も多かろう。

「たしかに、日本人選手が英語で会見というのは記憶にないですね。バイリンガルの元アナウンサーと結婚した成果でしょうか。現地記者も喜んでいましたよ」

 と大手紙メジャー担当記者が語る。一方、スポーツ紙西武担当記者曰く、

「彼は、高校時代はチーム内の人間関係に悩み、西武入団後も、“デーブ暴行事件”の被害者になるなど、必ずしも人間関係は円滑ではありませんでした。それは本人も自覚していて、渡米後に自分を助けるコミュニケーションツールとして英語を身に付けたようです」

 もっとも、今後も通訳なしで通すのかというと、

「イチローやダルビッシュは雄星以上に英語が流暢ですが、細かなニュアンスの齟齬を恐れて、取材では必ず通訳を入れます。早晩、雄星もそこに落ち着くでしょう」(先のメジャー記者)

 ま、英語留学じゃないのだから、そんなことはどうでもいい。問題はプレーだ。

「早くも球団公式サイトは、雄星を“2番手投手”と紹介しています」

 と語るのはメジャー研究家の友成那智氏。“期待の星”といえば聞こえはいいが、実情は今季最下位濃厚の弱小球団の“頼みの綱”といった方が近いという。

「大リストラ中のマリナーズは、エースから、有力な中継ぎ、抑えなど一気に放出。打線もボロボロです。たとえば、雄星が7回で2点のリードを守り降板しても、簡単に逆転されそう。防御率3・5程度なら、ヤンキースで15勝くらいできますが、マリナーズならせいぜい4勝11敗といったところ。なので、雄星を応援する際は、勝ち星にこだわらず、QS(クオリティスタート)(6回以上投げ自責点3以内)に注目してあげましょう」(同)

 いくらチームが弱くてもDonʼt mind!

週刊新潮 2019年1月17日号掲載

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