ウズベキスタン戦は森保監督のギャンブル成功 勝因は30代“オッサン4人組”

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“ギャンブル”に勝った森保監督

 最後に、森保監督の采配についても触れなければならないだろう。出場機会に恵まれない選手が不満をためるのは当然として、だからといってスタメン10人を入れ替えるのは、常識的にはギャンブルである。もしも試合に敗れるようなことがあれば、選手は自信を喪失するかもしれない。采配への批判も多少はあるだろう。

 問題となるのは、この敗戦が決勝トーナメント1回戦に尾を引いて敗れた時だ。そのときはかなり手厳しく糾弾される可能性もある。にもかかわらず、森保監督は決断し、勝利を収めた。試合後に「全員替えるリスクと、半分半分替えるのも難しい。結果論かなと思いますが、私としては結果論ではなく、リスクを感じもしませんでした」と表情一つ変えずに言うあたり、まさに勝負師と言える。

 その結果、先制点の武藤が「サブ組でも1位通過、戦いに勝てたのは大きかったかな。こういうことがあるとチームの底上げにつながると思うし、誰が出ても変わらないことを証明できた」と胸を張る。

 そして塩谷は「試合に出たいというのはやっぱりありますし、優勝しようとしたら10~13人の力では無理。このままでは(レギュラー組が)危ないと思わせるプレーを(サブ組は)しないといけない」との試合前日の通り、決勝点を決めて主力組にプレッシャーをかけたのだった。

 戦いに勝ったのは森保監督だけではない。選手にもそれぞれの戦いがあり、チームジャパンの勝利でもあった。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

2019年1月19日掲載

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