「羽生善治」九段、なぜ無冠に “年齢”と“AIの進化”を指摘する声

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 平成の将棋界を、「羽生1強」と評することに異論を唱える者はいないであろう。

 羽生善治九段(48)が初めてタイトルを奪ったのは、平成の初めの年。1991年以降は、7つ(現在は8つ)あるタイトルのうち、いずれかを保持し続ける状態が27年間続き、その数、実に通算99期。一時は7冠すべてを手にするなど、史上最強の呼び声をほしいままにした。

 が、そのタイトルが徐々に減り、ついに1冠となったのは昨夏のこと。そして、昨年末には、その竜王のタイトルも失い、ついに「無冠」となったワケだ。

「40代で無冠になるというのは、大山康晴先生、中原誠先生といった過去の大棋士でも経験されていることですが……」

 と述べるのは、渡辺明棋王である。

「それよりも27年の間、タイトルを持ち続けたのはすごい記録です」

 また、佐藤天彦名人も、

「無冠の羽生さんというのは、記憶にありませんし、僕の同世代はみなそうだと思います。今までにない時代、という感覚ですね」

 と言うように、現役のトップ棋士も時代のうねりを感じているのである。

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