前澤社長が1億円バラ撒きも…進む有名ブランドの「ZOZO」離れ ミキハウス社長も撤退明言

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 僕をフォローのうえリツイートすれば、抽選で100名に100万円をプレゼント――。ZOZOの前澤友作社長(43)がツイッターにこんな投稿をしたのは、1月5日のことだった。結果は、554万リツイートという世界記録である。が、SNSに人は群がっても、本業の方では離脱が加速。大手ブランドが次々と撤退していくのだ。

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「23区」などのブランドを運営するオンワードは、12月25日をもってZOZOTOWNでの商品販売を中止した。

「ZOZOさんが昨年12月25日から導入した新サービスというのは、言ってみれば恒常的な値引きサービスのことで、ブランド価値を毀損する危険性が高いと判断致しました」(オンワードHDの担当者)

 新サービスというのは、年会費3000円あるいは月会費500円を支払うことで、買い物が常に10%引きになる「ZOZOARIGATO」を指す。サービスの導入にあたっても、ZOZO側から自社への通知はメールのみだったと、売上高500億円弱のある著名ブランドの役員は明かす。

「私たちは店舗でセールを一切行なっておらず、どんなに営業を受けてもアウトレットへの出店もしてこなかった。そうして守ってきたブランド・イメージから大きく逸脱してしまうと思い、大急ぎでZOZOの担当営業に連絡を取りました」

 結果、このブランドもZOZOからの撤退を決めたという。

「今回のキャンペーンをきっかけに、オンワードさんが撤退したことにも背中を押されました。他にもミキハウスさんなんかもZOZOとの付き合い方に悩んでいるそうです」(同)

 実際、ミキハウスの木村皓一社長は、

「1月7日の朝に担当者から報告があって、画像を見てこれはアカンなって。『ARIGATO』キャンペーン自体は何の問題もないと思うで。ただ、ウチとしてはブランド・イメージが下がるから、ああいうのには参加したくない」

 とZOZOからの離脱を認める。これ以外にも業界からは、出店にあたっての手数料の割高感や、大手アパレルチェーンなどが参入することでの“ZOZOのイメージ低下”を嘆く声もある。1月17日発売の週刊新潮で、大手の離脱を招いたZOZOの“悪評”を詳しく報じる。

週刊新潮 2019年1月24日号掲載

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