「STAP細胞はありましたか」小保方女史へ笹井未亡人からの代表質問

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小説を書く前に

 STAP細胞を再現する気は本当にあるのか。恐らく、小保方氏にこの質問が出来るのは、故・笹井芳樹氏の妻を措いていまい。

 神戸市にある閑静な住宅街に未亡人を訪ねたところ、

「小保方さんの著書は読んでいませんし、彼女のことは、もう視野の中にもありません」

 とした上で、こう話してくれた。

「主人は彼女を信頼していましたし、当時はバタバタの中にいたこともあって、STAP細胞はあると信じてしまっていたんじゃないかと、今は思っています」

 かつて夫とともにSTAP細胞の存在に期待を寄せていた彼女だが、

「やっぱり色々考える時間もあったので……」

 と、心境の変化があったことをほのめかすのだ。

 もっとも小保方氏個人を責めるつもりはないといい、

「彼女は、ユニットリーダーという立場だったから、研究を一生懸命やろうとしたけど、付いて行けなかった。それで、もしかして、夢中になって間違えちゃったんじゃないかなとも思います」

 とはいえ、小説の執筆については、

「小説を書くことは別にいいと思いますよ。でも、そこまで力が、文才があるかって言われたらどうなんですかね。真に小説として、例えば東野圭吾さんのような面白さがあるのか。結局、話題性ですよね」

 と首を傾げる。

「彼女は(瀬戸内)寂聴さんとの対談でもSTAP細胞があるようなことを言っていたそうですが、それならば小説を書く前に実験をやっていただきたい。STAPがあると言うのだったら、それを証明するべきだと思います。実験は、日本じゃなくても出来るんですから。もし、彼女に会ったら、なんで実験をやらないのと聞いてみたい」

 平成のコペルニクスとなるか、はたまた“俗物”として終わるのか。小保方氏は未亡人の質問に何と答えるのだろうか。

週刊新潮 2019年1月3・10日号掲載

ワイド特集「平成30年史の『俗物図鑑』」より

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