「ポツンと一軒家」「M-1」…「テレ朝」高視聴率番組は大阪「朝日放送」制作という真実

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ゴールデンタイムに3番組を制作

 テレビ朝日系列の「ポツンと一軒家」(日曜:19時58分〜20時54分)が好調だ。スポーツ報知(電子版)は12月17日、「『ポツンと一軒家』視聴率は14・8%…5回連続14%超の高数字」の記事を掲載した。

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 これだけの視聴率を取れば話題になるわけだが、ライバルの存在も“ニューズバリュー”を上昇させただろう。そう、日曜の夜8時といえば、日本テレビ系列が「世界の果てまでイッテQ!」(19時58分~20時54分)を放送しているのだ。

 ビデオリサーチの公式サイトにある「週間高世帯視聴率番組10」で、「12月10日(月)~12月16日(日)」を見てみると、「その他の娯楽番組【関東地区】」で、12月16日の「世界の果てまでイッテQ!」は17.1%、「ポツンと一軒家」は14.8%と記録されている。文字通り、肉薄しているのだ。

 このビデオリサーチの公式サイトには、「ポツンと一軒家」はテレビ朝日が「放送局」と記されている。もちろん、間違いではない。だが、「制作局」はテレ朝ではない。このことをご存知の方は、どれくらいおられるだろうか?

 制作を担当しているのは、大阪の朝日放送テレビ。キー局並みの陣容を誇る“準キー局”とはいえ、地方の系列局であるのは事実だ。にもかかわらず、天下の“視聴率三冠王”たる日テレが誇る看板番組に戦いを挑み善戦している。

 かつての巨人・阪神戦ではないが、“判官びいき”を自負する方なら血が騒ぐに違いない。ライバルの民放キー局の関係者が、「朝日放送テレビの番組制作能力」を解説する。

「日テレもTBSも、大半の番組はキー局が制作します。まして高視聴率が期待できるゴールデンやプライムタイムともなれば、なおさらです。例えば日テレの場合、19時から22時の放送で、大阪の読売テレビが制作している番組は『カミングアウトバラエティ!! 秘密のケンミンSHOW』(木曜:21時~21時54分)と、『ダウンタウンDX』(同:22時~23時)の2本しかありません」

 一方のテレ朝は、“外注率”が高いのが特徴だという。論より証拠。テレ朝のゴールデンタイムの番組を表にまとめてみた。

 朝日放送テレビは週に3番組を制作しているほか、日曜21時の「日曜プライム」でも不定期に番組制作を担当している。読売テレビより“全国ゴールデン進出率”は高いわけだ。

 また表で浮き彫りになったのは、視聴率のジャンル別ベスト10に入った番組でも、日付が9月や10月で、なおかつSP番組だったものは、普段のオンエアでは勢いを失っている可能性があるということだ。

 そしてテレビ朝日が制作した少なからぬバラエティ番組が、これに当てはまる。逆を言えば、テレ朝が放送しているバラエティのうちSP版の効果を借りていない唯一の番組が、「ポツンと一軒家」なのだ。

 ライバルキー局の関係者は「テレビ朝日より朝日放送テレビのほうが、番組制作能力が高いことは明らかです」と指摘する。

「『ポツンと一軒家』を筆頭に、『名医とつながる!たけしの家庭の医学』や『世界の村で発見!こんなところに日本人』も安定した視聴率を取り、今も人気は衰えていません。テレビ朝日と言えばドラマの視聴率が話題になりますが、朝日放送テレビが制作したバラエティ番組がテレビ朝日系列の高視聴率を支えていることは、もっと多くの人に知ってほしいですね」

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