「サスケ」と強力タッグ「佐村河内守」が語った「みちのくふたり旅」
「茶化されているかと」
で、表に出ないまま、サスケ旗揚げのみちのくプロレス25周年に際し、やっぱり仮面をかぶって顔を表に出さないサスケのテーマを作曲したのである。
「(佐村河内氏を追ったドキュメンタリー映画)『FAKE』の配給会社さんからサスケさんを紹介され、メールで会話を始めるやいなや“曲を作ってほしい”と。一昨年末のパフォーマンスでは、真っ黒の“サスケ河内マスク”を被り、会場で僕の名を連呼されたとか。最初は茶化されているのかと思ったんですが」
たしかに、佐村河内氏が疑心暗鬼にならないほうがおかしいが、
「映画マニアのサスケさんはいつも、一つの映画にレビューを1本しか書かないのに、『FAKE』については10回以上投稿していたんです。で、お会いすると礼儀正しい方で“僕の曲をよろしくお願いします”と言われました。満身創痍で、頭を骨折していて、首の神経もやられ、握力もほとんどないんだとか。そんな彼から“50歳になったら全身手術して生まれ変わるんです”と聞いて、蘇生するという意味の“リザレクション”というタイトルと同時に曲のイメージも浮かび、この話を受けようと思ったんです」
「サスケのテーマ」は「FAKE」のエンディング曲とともに、みちのくプロレス旗揚げ25周年記念アルバムに収録されるが、
「僕の目的はCDを出すことでなく、あくまでも作曲すること。サスケさんに頼まれたときも、会場で流してもらうだけでよかったんですけどね」
と、佐村河内氏。
「霞を食べてでも生活していきます」
と語るが、要は、自分が躓いたCDが、いまもよほど怖いのだろう。
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