ソフトバンク上場でも銀行が固唾を吞む「孫正義」の有利子負債13兆円

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利子だけで5千億

 田代氏が続ける。

「ソフトバンクの携帯電話事業はSBGに年間7千億~9千億円もの収益をもたらし、これが銀行に対する信用の柱でした。そのソフトバンクを切り離したことで、これまでのようには融資を望めなくなる可能性が高い。また、アメリカをはじめ金利上昇の圧力が高まっているのは明らか。13兆円の借金があるSBGは年間5千億円近い巨額の利子を払い続けているが、金利が1%上がるだけで、1千億円を超えて利払いが増加する。融資先がパンクしては元も子もないので、銀行は無理な回収はしませんが、これ以上は恐くて追加融資を控えざるを得ません」

 経済ジャーナリストの町田徹氏も懸念を示す。

「孫さんは“あくなき膨張主義”で事業を拡大してきましたが、ここに来てダイエーの末期に似た危うさを感じます。ダイエーのビジネスモデルは、次々に不動産を購入して負債を積み上げながら、怒濤の勢いで出店攻勢をかけ、その利益で借金を返済するというもの。結果、ダイエーはバブル崩壊の余波で倒産しました。借金頼りの商売は孫さんも同じ。むしろ、海外に投資している分だけリスクが高いと言えます」

 借金は「甲斐性」ではなく、「解消」すべきだろう。

週刊新潮 2018年12月13日号掲載

ワイド特集「色即是空の年忘れ」より

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