M-1暴言問題で振り返る芸人同士の確執&対立 和解に10年、20年のケースも

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非常に狭い人間関係

 Twitterで謝罪という共通点があるものの、世論の反応が真逆だったケースもある。西野亮廣(38)が2013年、放送作家・鈴木おさむ(46)の小説『芸人交換日記~イエローハーツの物語~』(太田出版)を「ちっとも面白くない」などとTwitterで批判。

 やんわりと鈴木が非礼をたしなめると、急に西野はトーンダウンして謝罪。ところが鈴木の妻で「森三中」の大島美幸(38)は収まらなかった。フジテレビ系列の深夜番組で「キングコング西野! お前な! 全然面白くねーんだよ!」などと罵倒し続け、話題になった。

 だが、今回の騒動と大きく違うのは、「また西野か」と世論が冷めた態度だったことだ。既に“炎上芸人”のイメージが定着しており、「関わり合いになるのも嫌」というムードだった。

 他にもネット上で「仲の悪い芸人」として有名なのは、品川祐(46)と山里亮太(41)、「とろサーモン」の久保田は「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔(38)とも犬猿な状態だとされる。ちなみに村本は「平成ノブシコブシ」の吉村崇(38)とも不仲として、複数のバラエティ番組でネタにされた。

 その中には、明石家さんまが司会をしていたものも含まれている。我々が想像する以上に、お笑いの世界は狭い。人間関係も、さぞかし息苦しいのだろう。

 爆笑問題と浅草キッドは関係修復に21年がかかったが、10年間、謝れなかったことを告白したのは「千鳥」の大悟(38)だ。

 17年にテレビ朝日系列の深夜番組に出演。新人だった頃、「ブラックマヨネーズ」の吉田敬(45)から「それにしても、お前、汚え靴履いてんな」と言われ、「お前の顔よりマシじゃ!」と返し、吉田を激怒させたことを告白したのだ。

 ニュースサイト「トピックニュース」は同年11月16日「千鳥・大悟が10年近く謝罪できなかった先輩芸人を明かす」と報じている。それによると、当時、事情を把握した先輩芸人が慌てて「すぐに謝りに行け」と大悟を叱りつけたという。

 しかし、楽屋へ向かったものの、扉の隙間から吉田が雄叫びを上げる姿を見てしまい、そのまま逃げて帰ってしまった……。結局、謝罪したのは「つい最近」だったと番組で明かした。大悟が吉田に「覚えてます?」と訊くと、吉田は「1日も忘れたことがない」と返答。真っ青になったそうだ。

 謝罪と赦しに時間がかかるのは、一般の社会でも決して珍しいことではない。だが、久保田と武智の2人には、もう謝罪さえどうでもいいのではないか。自分たちの暴言で巻き起こした世論の批判が過ぎ去ってくれるのを、ひたすら願っているだろう。

週刊新潮WEB取材班

2018年12月11日掲載

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